第9話 ページ19
す、凄すぎるよ…この人達。
最悪な球技大会の1試合目、私は口をポカンと開けて佇んでいた。
点差は20対8。
この8点はほとんどサーブミスとアウトというこちらのミスであげてしまった得点だ。
私、サーブ以外ボール触ってない…
てっきりわざと負けてステージ上で全裸にされると思っていたのにいい意味で拍子抜けした。
赤 優勝チームには学食タダ券1ヶ月分だそうだ。別にそれには興味はないが、絶対に勝つぞ。
赤司くんは試合が始まる前、そう真剣に言っていた。
赤司くん以外は学食タダ券が目的みたいだけど。
ピピーッ
またうちに得点が入った音だ。
また紫原くんのブロックか…
ああ…あんなに練習したの意味なかったかな…
女 きゃぁぁぁぁっ!かっこいい!!
ていうか、さっきから女の子達うるさい。
他の子達が言ってたのを偶然耳にしたのだが、キセキの世代の試合を見るために大体の女子は早く負けてここに応援しに来るらしい。
確かにイケメンしかいないことはわかってるけど…
みんな鬼畜だよ??
うわ〜うちわ持っている人もいるし…
正直ドン引き。
そんな女の子達に赤司くんと黄瀬くんはニコニコと手を振っている。
貴方達はアイドルですか…?
ピピーッ
そんなことを思っているといつのまにか試合が終わってしまっていたようだ。
キセキ ありがとうございました!
礼儀正しいな。
こういう事だけは律儀なんだ…
本当に掴み所のない人達…
ピピーッ
大きな笛の音が3試合目の終了を告げた。
まだ一回も一桁以上取られてない。
怪物だよ、どう考えても。
お昼…どこで食べようかな
みんなが輪になって友達とご飯を食べている中、私は顔を伏せて屋上へ向かった。
キイイイイッ
屋上の少し重い扉を開けて、この間みたいに誰もいないことを確認する。
よかった…
今日は貸切みたいだ
私はフェンスに寄りかかり、弁当箱の蓋を開けた
中庭から聞こえて来る楽しそうな声
球技大会って本当は楽しいのかな?
こんなところで何やってるんだろう…私。
コソコソと誰もいない場所を探して彷徨って…
あ、ダメだ…涙が溢れて来る。
泣いちゃダメだ。
余計、虚しくなるだけ。
私は涙を我慢しながら自分で作った卵焼きを口に頬張った。
私はこんなに屈辱を受けなければならない程、彼らの逆鱗に触れるようなことしたのだろうか?
も…ダメだ。
私は結局、この涙を止めることが出来なかった。
96人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
女瑠 - part2お疲れ様です! part3がんばってください!! (2017年12月22日 2時) (レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» また、頑張って更新していくのでどうか見捨てないでください!笑笑 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» コメントありがとうございます!!年末、忙しすぎて中々書けませんでした泣 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
女瑠 - キセキと桃井ちゃんにどんな過去が?! 更新がんばってください (2017年12月18日 3時) (レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - こゆきさん» ありがとうございます!!精一杯頑張らせていただきます!! (2017年11月20日 19時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まりあ | 作成日時:2017年10月18日 12時