6人の悪魔part2

第6話-2(キセキ) ページ12

黄瀬side

女 黄瀬くん…明日の朝、予約していい？

昼休み、歯磨きをしに洗面所に向かうとギャル系の女の子が話しかけて来た。

んーと、明日の予約はなかったよね。

黄 うん、大歓迎。

正直、タイプではないけどね。

俺は心の中でそう付け加え、嬉しそうに走り去る女の子に手を振った。

そういえばゴム、今日で最後だったスよね。

買いに行くの面倒いな。

ていうか、誘うなら自分達で用意しろって感じなんスけどね。

黄 はぁ…

俺は短いため息をついて再び足を進めた。




いつから女の子をあの場所で抱くのが朝のルーティンになったんだっけ？



確か、彼女がいなくなってからだったかな…

はぁ…もう忘れた。


俺が愛のない行為を繰り返すのは彼女と過ごしたあの場所を早く別の思い出で埋めたいからだったのに。

なかなか俺の思い出はそれを許してくれなくて。

どんな女を抱いても、君の顔しか浮かばなくて。

苦しくて苦しくて。



俺はまだ君の面影を探している。

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