第1話(キセキ) ページ2
緑間side
俺は柄にもなく驚いた。
何故かというと転校生にどんな仕打ちをしたかを聞いて、戻って来ることは絶対にないと思っていたからだ。
きっと俺以上に驚いている奴は赤司だと思うが。
そう思い横にいる赤司に視線を向けるとやはり目を見開いて驚いていた。
だが、すぐにいつも通りの冷たい目に戻り転校生を見た。
その綺麗な顔は無表情な所為か人形みたいで怖さが増す。
赤 なぁ真太郎。
緑 な、なんなのだよ…
俺は急に名を呼ばれて上ずり声になってしまった。
赤 あいつは何故戻って来た?
この声のトーン。
やばいのだよ…
赤司がマジでキレてしまった。
緑 さぁな。
赤 お前ならわかるだろう?
赤司はそう言って両肘を机の上についた。
また俺がバチを被るのか。
緑 赤司、少し落ち着け。
俺がそういうと赤司の視線がゆっくりとこちらに向けられた。
赤 僕は至って落ち着いているが?
まるで作り物のようなその顔は瞬きすらせず俺を捉えて離さない。
自 きゃぁっ!
だが、その緊張感を解いたのは他でもない転校生の悲鳴だった。
転校生の方を見ると青峰が転校生の髪を持ち、引きずっていた。
赤 はぁ…。
赤司はその光景を見て青峰の机の下に落ちているプリントを手に取った。
あいつ…ちゃんと片付けろと言ったのに。
赤 なぁ、真太郎…こんなのはどうだ?
赤司は口角を上げ俺にプリントを手渡した。
なるほど…な。
赤司は俺の反応を確かめてすぐに青峰に近寄った。
赤 やめろ大輝。
青 あ?俺に指図してんじゃねぇよ。
青峰…流石にキレてるな。
赤 なぁ、A
赤司はそんな青峰を無視して転校生を青峰から乱暴に奪い取った。
自 …な、なんですか…?
そう小さく答える転校生を見下して赤司は笑った。
赤 これから、楽しみだな。
そう言って赤司はプリントを転校生の前に差し出した。
赤 まずは球技大会だろ、そして修学旅行まだまだ行事は目白押しだな。
自 …え?
青 お前、わかんねぇの?
青峰も理解したのか転校生の顎をクイっと持ち上げた。
青 これからじっくりゆっくり追い込んでやるってことだよ。
赤 これからもよろしく頼むぞ。
赤司はそう言って転校生の頭を撫でた。
赤 ククク…もう逃がさないからな。
赤司がキレた。
これがどういうことか転校生にはわからないだろう…。
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女瑠 - part2お疲れ様です! part3がんばってください!! (2017年12月22日 2時) (レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» また、頑張って更新していくのでどうか見捨てないでください!笑笑 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 女瑠さん» コメントありがとうございます!!年末、忙しすぎて中々書けませんでした泣 (2017年12月19日 1時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
女瑠 - キセキと桃井ちゃんにどんな過去が?! 更新がんばってください (2017年12月18日 3時) (レス) id: e055650e7e (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - こゆきさん» ありがとうございます!!精一杯頑張らせていただきます!! (2017年11月20日 19時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりあ | 作成日時:2017年10月18日 12時