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チャイムが鳴って、休み時間が終わり

委員長の怠そうな号令と共に授業が始まる

先生「今日は単語テストするからねー

机の上のものしまってくださーい」

ギリギリまで睨めっこしてたプリントを片付けて

前から回ってきたプリントを受け取る

先生「全員配られた？

じゃあ、始めてください」

頭をフル回転させて時間いっぱい使ってなんとか全部埋めれた

再テストがあるわけじゃないけど

7割取れてないとちょっとまずいって聞いたことがあるから

単語テストだけでも合格ラインを超えたい

定期テストはぼろぼろだから…

先生「はい、終了

隣の人と交換して点つけて回収してね～」

ちらっと隣を見ると

もう終了って言われたのに

まだテスト用紙と睨めっこしてる田中くん

半分くらいしか埋まってない

話しかけるの怖いけど

仕方ない

『田中くん？

丸つけするよ』

樹「あ、うん

はいこれ」

テスト用紙を交換して採点する

田中くん私より酷い…

20問中7問正解だった

半分もとれてないじゃん

仲間ができた気分だ

樹「終わったー？」

『うん、終わったよ

はい』

返ってきたテスト用紙を見ると

20問中12問正解

樹「Aちゃんって意外と勉強出来ないんだね(笑)」

と言われた

『田中くんに言われたくないよ』

樹「俺のこの見た目で勉強できたらキモくない？」

『ああ…それはちょっと分かるかも』

分かるんかいってツッコまれたけど

どこからどうみたって田中くんが勉強できるようには見えないんだもん

．

テスト用紙が回収されて

みんなが教科書を開き始めた途端

教科書も用意せず

すやすやと眠り始めた田中くん

あの点数でよく寝れるね！？

と思いながらも

正直私も眠たい

英語の朗読のCDってなんでこんなに眠くなるんだろう

でも平常点を下げない為にも

寝ないように意識を保ちながら

真面目に授業受けてますよって雰囲気を醸し出す

…つもりが気付いたら夢の中だったんだけど