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会場に着いて

観客席の同じ制服の子達が沢山いる辺りまで来た

最前列に千夏とさっちゃんが居て

千夏「あ！こっちおいでよ！」

って手招きしてくる

後ろの方で見てるつもりだったけど

丁度4人分席が空いてたから

千夏の所まで行った

紗奈「京本先輩お久しぶりです！」

大我「2人とも久しぶり～」

千夏「お久しぶりです～！

京本先輩、またかっこよくなりました？」

千夏は普通にこういう事を言えるからすごい

大我「そう？まあ俺いつもかっこいいもん」

先輩も相変わらずだし(笑)

『あ、これ差し入れ！

2人と田中くんの分しかないけど…』

と、さっき買ったスポドリの入った袋を差し出す

千夏紗奈「ありがと～！」

桃「ちなみに先輩がお金だしてくれたからお礼は先輩に言ってね～」

千夏「えっ！？そうなの！？

ありがとうございます！」

紗奈「うわ～ありがとうございます」

2人とも口元の緩みが隠せてないよ

大我「いえいえ～」

千夏「で、さっきから気になってたんですけど

先輩の隣の方は？」

大我「あ、こーち？

同じ学部で一緒にバンドやってる友達」

優吾「高地優吾です」

こーちさんお得意の爽やかスマイル

千夏「イケメンは友達もイケメンなのか…」

と訳の分からないことを呟いてた

まあ確かにこーちさんかっこいい

優しいし、スマイル素敵だし

こーちさんとバイト被った時ちょっと嬉しいもん

楽しくお喋りしてると

たまに聞こえてくる

「あれ、京本先輩じゃない？」

「相変わらずかっこいいね～」

という声

大我先輩はうちの高校では有名だから

まあなんとなく予想はついてたけど

「一緒に来てる子、Aちゃんじゃない？

一人だけ大我先輩って呼んでる子」

「あー、京本先輩のお気に入りって言われてる子か」

なんていう声も聞こえる

私が大我先輩のお気に入り？

初耳だし、それはない絶対ない

大我先輩って呼んでるのも

「軽音部の後輩なんだし下の名前でいいよ」

って言われたからだし

京本先輩って呼ぶと不機嫌になってめんどくさいからだし

大我先輩って呼んでる子他にもいた気がするけどなあ

まあ如何せん関わりのない人には興味ないからはっきり覚えてないけど

1人であれこれ考えてると

大我「どうしたの？しんどい？」

と自分たちの後ろで繰り広げられている会話を

知ってか知らずか

大我先輩に顔を覗き込まれる

『へ？』

と変な声が出てしまったけど

『しんどくないです！元気！』

にこっと笑っといた