白尾さん達の恋模様3【BL】 (ページ16)

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なかむside

※学パロ

じりじりと太陽が照りつける暑い夏。
校舎内はクーラーがないとやっていけないほど暑くなっていた。
廊下に出るだけで嫌になるこの気温。
出来ることなら出たくないけど、それでも出ないと行けない。
なぜなら...

「ぁ、きんとき！」
「よ、なかむ。帰ろ。」

彼が、迎えに来てくれるから。
きんときと俺は、周りからズッ友と呼ばれる程仲がいい。
それは、俺達も自覚している事で。
毎日一緒に帰るのだって、当たり前になっている。
別に、約束している訳じゃない。
でも、それが暗黙のルールみたいな、そんな感じ。

「暑っついね～」
「ほんとに。アイス買う？」
「買お、やっていけないわw」

帰る途中で寄り道をするのも、いつもの事。
近くのコンビニに立ち寄って、アイスを買った。
暑かった体がじんわりと冷やされていく。
溶けないように早めに食べ進めていく。
やがてアイスを食べ終わると、もうすぐ家に着く所だった。

「ぁ、そろそろだね。...じゃ、また明日。」
「おう、また明日な。」

俺の家の前で別れるのも、いつもの事。
彼はいつも、俺を家まで送ってくれる。
手を振って、「また明日」と返してくれる。
なんでもない事。
いつもの事。
それでも、それだけで嬉しいんだ。
きっとそれは、俺が彼に’’恋’’をしているからで。

いつから好きだったかなんて覚えていない。
小さい頃からずっと一緒にいたから。
もしかしたら、初めてあった時から好きだったかもしれない。

彼の笑顔が好きだ。
太陽みたいに明るくて、見てるこっちまで元気になれるから。

彼の髪が好きだ。
サラサラで、光の加減では紺色に見えなくもない。
綺麗な髪だから。

彼の瞳が好きだ。
綺麗な青色をしていて、ずっと見ていると吸い込まれそうになる。
俺と話している時、その瞳が柔らかく細められるから。

彼の声が好きだ。
優しくて、少し高くて。
笑い声とか、怒った声とか、どんな時でも彼の声は透き通っているから。

彼の全てが好きだ。
彼を構成する全てが。
短所でも、なんでも。
全部、大好き。

だから、会うだけで胸は高鳴る。
彼が俺の名前を呼ぶだけで笑顔になれる。
君が好きだと言ったら、君はどうするんだろうか。
少なくとも、普通の友達としては見られていないと思う。
確実に、ただの友達よりも、ワンランクは上を行ってると、思う。