白尾さん達の恋模様【BL】 (ページ31)

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シャンプー kr⇔sh ページ31

きりやんside

今日は、恋人のシャークんの家に遊びに来ていた。
明るかったはずの空は既に黒に染まり、星が煌めいている。
彼の部屋のソファに座って、風呂に入っているシャークんが出てくるのを待っていた。

「きりやん、風呂、上がったぞ？入るか？」

まだ少し水が滴っている髪を乱暴にタオルで拭きながら、こちらへ向かって来た。
髪は濡れていて、頬も紅く染まってるから、なんだかこう......情事を思い出してしまった。
萌え袖じゃないのが痛いな...。
なんてふざけた事を考えていると、シャークんは俺の隣に座った。

「...ちゃんと髪乾かしなよ...。」
「めんどくさくてw」
「勿体ないでしょ、せっかく綺麗な黒髪なんだから。」
「...ありがと」
「ほら、髪乾かしてあげるから、ドライヤー貸して。」
「ん、」

シャークんを椅子に座らせて、借りたドライヤーで彼の髪を乾かしていく。
少し癖のある髪は、それでもサラサラで。
黒く艶のある髪は、どこまでも暗く染まっている。
ふわりと、鼻腔を今まで嗅いだことの無い香りが擽った。

「あれ、シャークん。シャンプー変えたの？」
「ん？あぁ、くじ引きで当たったんだよ。使わないのも勿体ないし、とりあえず使ってんの。」
「へぇ...。なんかいつもと香り違うからさ。」
「ふ～ん、案外変わるもんなんだな。」

乾かし終わった髪を手で弄りながら、興味なさげに呟いた。

「なんてやつ？そのシャンプー。」
「んと...なんだっけ、確か’’向日葵’’ってやつだった気がする。」

向日葵...聞いた事あるな。
でもそれって確か...

「それって、女物じゃね？w」
「それ、まぁ別にあんま変わんないんだろ、シャンプーなんて。」
「そう？俺はこれ好きだよ？」
「なんで？」
「ひまわりって黄色じゃん？俺の色だからさ、シャケが俺に染まってる感じがするじゃん？」
「んだよ、それ...//」

ひまわりは俺の色だから、それにシャークんが染められてるって考えると気分が良い。
いつもとは少し違う香りのする彼の髪を少しとってキスをすると、何をされたのか分かったのか、顔を真っ赤にしたシャークんが、こちらを見つめた。

「...もっと、染めてくれる？」

いつもは言わないような、遠回しなお誘いに、乗らない、なんて手はなくて。
きっと緩んでいるであろう頬を隠しもせず、彼の唇に噛み付くようにキスを落とした。