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6.1 ページ34

インターハイが終わっても、すぐまた練習に取り組んだ。


次は春高予選がある。



“思い出なんかいらん”



準優勝だった事実がなんだ。過去を守ってなんになる。





『うちの横断幕、変わってますよね。』

治「何を今更。新しい横断幕でも作るか?」

『予算ないので無理でしょう。』

侑「お前ら!ちょっとくらい荷物待てや!!」

角名「じゃんけんで負けた奴が悪い」

銀島「頑張れ侑!筋トレや!!」


肉や野菜、ジュースが入ったレジ袋を両手に持った侑さんが後ろから叫ぶ。みんなでウチの家でプチパーティをすることになったのだ。

と、いうのも、バレー部はほとんどが寮生徒なため、部屋でホットプレートをやろうものなら匂いや煙で同居人からクレームが来るのだ。あと騒ぎすぎると怒られる。



角名「まさか、Aが一人暮らしだったとはね」

治「寮には入らんかったん?」

『だって、寮生徒のほとんどは部活で稲荷崎来た人がほとんどじゃないですか。スポーツ推薦も何でもないウチが入るにはちょっと敷居が高かったんですよ。あとアパートの家賃がめっちゃ安かった。』

銀島「それはでかいなぁ!」

『あ、ここです。ここの2階の部屋です。』

侑「邪魔するでー」

『邪魔するなら帰ってー』

侑「あいよーって何でやねん!!」




階段を登って案内する。先週あたりからプチパーティは計画されていたので、部屋は片付け済みである。もとからあまり散らかすタイプではないが。


治「おぉ、シンプル」

銀島「お邪魔しますー。なんや、えらいおしゃれだけどシンプルな部屋やなぁ」

角名「うん、おしゃれだけど個性がないね」

侑「性格に合ってへんぞ」

『なんて失礼な先輩方なんだ。』




キッチンから少し大きめのホットプレートを出す。

母さんが友達と焼肉する時に使いなさいと持たせてくれたのだ。母さん、友達かは微妙だけど先輩たちと使うよ、ありがとう。

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作者名:七瀬七海 | 作成日時:2024年3月6日 23時

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