8.2 ページ39
まもなくして、準決勝が始まった。
烏養さんから話しかけられる。
烏養「次の青葉城西とは因縁の対決だ、前回インターハイ予選で烏野は負けている。勝つためだったら何だってする。A、出れるか?」
「……は、い。」
喉が張り付いて、うまく返事ができなかった。
本当は目を逸らしたかったが、烏養さんにまっすぐ見つめられて断れなかった。
勝つためだったら、そうだよな、勝つためだよな。
アップをしていると、青葉城西のボールが飛んできた。
……あの人が、主将の及川徹
及川「すみませ〜ん、って、君初めてみるね。」
『はは、最近入ってきたばっかの控え選手ですよ。』
及川「うーん?君!もしかしてシマの息子くん!?噂でちょっと聞いてたんだよね〜」
……この人、人の地雷踏むの上手いなぁ。わざとかな?
『今は、星宮ですよ。』
及川「ふむ……星くずちゃんさぁ!」
『……星くずちゃん?』
及川「挑むなら本気で来なよ、叩き潰してやるから」
爽やかな笑顔で威嚇してくる
『……』
及川「舐められた態度取られるとムカつくんだよね〜。膝が悪いとか控え選手がどうとか知らないけど、」
やる気がないならコート上に上がるな
“コートを制す”
まさにこの人のためにあるような言葉だな。
『……はい。ありがとうございます。』
及川「げ、何感謝してるの……」
おかげで少しすっきりした。
バレーボールが好きとか、嫌いとか、今はどうでもいい。
ただ、支えてくれた烏野の人たちや、戦う相手の青葉城西に失礼のないように、
誠心誠意で行こう。
100人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ましあ | 作成日時:2024年2月29日 19時