元刀剣女士が審神者になる【刀剣乱舞】 (ページ27)

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24，刀剣再生、成功ページ27

〜山姥切国広 side 〜

包み込んだ光が少しづつ収まっていく。

ゆっくりと目を開くと、そこには二人の影があった。

山「え…、お前らもしかして。」

一期一振「お久しぶり、みんな。」

鳴狐「…帰ってきたぞ。」

「「いち兄！鳴狐兄さん！」」

藤四郎達がふたりに向かって走り出した。

喜ぶ者、泣き出す者、それぞれだが、みんな幸せそうだ。

燭「すごい、本当に成功したんだ。」

山「ああ、本当に言ってた通りになるとは。」

あ、そういえば、あいつはどうした。

ふたりの奥を見ると、とても幸せそうに微笑むAの姿があった。

「…よかった、みんな、笑顔になってくれた。本当によかっ……。」

山「！危ない！」

ふらっと、倒れそうになるAを急いで抱きとめる。

相当息も上がっていて、目も虚ろだ。

山「おい！大丈夫か！」

「はぁ、あ、ごめん、ちょっと、疲れちゃったみたい。でも、大丈夫、だから。」

Aは自分で立とうとするが、足がおぼつかず、その場にしゃがみこむところを、また抱え込んだ。

山「いいから、無理をするな。体を預けておけ。」

「はぁ、はぁ、でも、私は、まだみんなの主になれて、ないから、頼るわけには…」

乱「なにを言ってるんですか！主さんは立派な主ですよ。」

薬「ああ、そうだ。…大将、少なくとも俺達はみんなAの事を主だと思っている。」

薬研の言葉に賛同するように、みんなが次々に「主。」「主さん！」と声をかける。

「みんな、」

……おれも、そろそろ、素直になってもいいのかもしれないな。

山「A……いや、主。」

「……え、いま、主って。」

山「俺も、主と認めることにした。よろしくな、主。」

「…うん！ありがと……。」

そこまで言って、Aは俺の腕の中で意識を失ってしまった。

山「おい！」

薬「大丈夫。おそらく、霊力を急に大量に使ったから、体が追いつかずに眠ってしまっただけだ。」

一「うん、そうだね。一気にふたりも戻したんだ。相当霊力も消費したんだろう。」

山「一期一振、お前らは大丈夫なのか？」

一「あぁ、元気だよ。ついでに手入れもしてくれたみたいだ。主には感謝してもしきれないよ。」

たしかに、ボロボロだったはずなのに、きれいに手入れされている。

一「彼女は凄いね、私達刀のためにここまで出来るなんて。」

山「本当に、そうだな。」

しばらくここでゆっくりさせておこう。

また明日、元気な姿を見せてくれ。