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一二三side


『そうだね、あんまり近づいてたら気分悪くなるかもしれないもんね!』


Aちゃんが俺の体から離れ、今まで温かかった温もりが無くなる。

Aちゃんと付き合ってから何回この体質が嫌で仕方ないと思ったことか。

何回Aちゃんにそう言っても、そのままの俺が好きだといつも言ってくれる。
そんなところにまた甘えてしまう自分がダメに思える。


『また落ち込んでる!いつも言ってるよね?私そのままの一二三くんが好きって。信じられない?』

「そんな訳ないじゃん!めっちゃ信じてるよ!?リスペクトだし!」

『リスペクトは尊敬ね…?まぁ、まだまだ私たちには先があるんだから焦らないでゆっくりいこう?』


ふんわりと大好きな笑顔を浮かべて俺っちの手を引きソファーに座る。


『映画借りてきたんだよ!一緒に見よ!』



そう言ってディスクをセットするAちゃんの手を引っ張る。


『わっ…ひ、ひふみくん?』

「Aちゃんは、俺っちの大好きな人だから…だから、こうやってぎゅーってしたいし、嫌な訳ないよ!」


そう言って軽く額にキスを落とす。

目の前には零れ落ちそうなほど目を開けて次には顔を真っ赤に染めるAちゃん。


『え、あ…』

「やっべぇ…その顔、凄い可愛い…」


愛しさが溢れてきて顔を首元に埋めるとふわっとAちゃんのいい香りが鼻を掠める。


『ん、ふふっ、一二三くんそんな風に思ってたんだ』

「そ、そうだよ!」

『あー…そっか……凄い嬉しい。ありがとう。』


ふふっと笑った時の息が耳を掠めて、負けじと抱き締める力を強くする。


『ってか、ひふみくんいい匂い…落ち着く…』


ぎゅうっと服を掴まれ、ぐりぐりと顔を胸に埋めてくるAちゃん。



「Aちゃんもいい匂いする…、なんだろこれ、香水つけてるの?」

『ひゃっ!?』

「っ!?ごめんね!?」


思わずそのまま首の匂いを嗅いでしまって、擽ったそうに身を捩る姿に驚いて謝る。


途端、肩を震わせ笑い出す。

『ふっ、あははっ!なにこれ私達お互いの匂い嗅いでるのシュールすぎる!!』

ひーっとお腹を抱えるAちゃんに思わず俺っちも吹き出してしまう。



『っていうか映画見よ?』

「じゃあ俺っち後ろからぎゅーってしながら見る!」

『お好きなようにどーぞ』


そう言ってリモコンをとるのかと思いきや、口に柔らかい何かが触れてちゅっとリップ音が聞こえて離れる。



『……お誕生日おめでとう。
ひふみくん、大好き。』


「〜〜〜〜!!!俺っちも大好き!!」

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@がーな(プロフ) - 初めまして!めっちゃくちゃ面白くて、続きが待ち遠しいです!!これからも頑張れです!! (2022年3月21日 10時) (レス) id: ab96b69a73 (このIDを非表示/違反報告)
作者の者(プロフ) - もう…更新しないんだろうなぁ… (2021年8月29日 15時) (レス) id: 2694ed84e1 (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - 初めから読みました!!めっちゃ続きが気になります!!更新頑張ってください! (2021年1月24日 13時) (レス) id: 61644e4b7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆあ - とても面白いです!更新頑張ってください。 (2020年8月11日 23時) (レス) id: 40c0d023cb (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はよはよ更新! (2019年9月25日 17時) (レス) id: d201cc0d11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽちねこ | 作成日時:2018年6月20日 20時

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