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〈48〉 ページ3

side PINK


「北斗、立てる…?」

俯いて、まだ笑ってるけど、立ち上がろうとしないからジェシーが近付いて手を差し伸べる。



「もう大丈夫……大丈夫だよね」

不安気に皆の顔を見上げた。

「もう…俺…何言っていいか分かんないわ」

北斗は笑うのをやめた。
というよりも、口角を上げるのをやめた。
目が笑っていなかった。


ジェシーの手は北斗の言葉を聞くとゆっくりと下がっていく。

「プロだろ、仕事だぞ」

慎太郎がそれだけ言って、ブースから出ていく。

「ぁんのバカ」

樹も追いかける。

高地やジェシー、スタッフさんも目配せをして、ブースを出ていった。


つまり、北斗と二人きり。


「………慎太郎の言う通りだわ」

ドアが閉まると同時に北斗は小さく呟く。




「これ…あの…俺の独り言…独り言、言うね。」

今、北斗がどんな顔してどこ見てるか知らないけど、俺は足を組んで後ろ髪を癖で触りながら。

「ファンレターとか読んでて、大我くんが笑ってるの見て元気貰えますとか、そういうこと言われると、本当に嬉しいしやってて良かったなぁって、俺は思うの。

だったら、仕事してる間は少しでも長く笑ってたいし、仕事頑張って、応援しててよかったって思って貰えるように努力したい」


チラッと横目で様子を伺うけど、こちらには背を向けているよう。…な気がする。分かんない。



「…ファンの子たちに“大丈夫だ”って伝えることは、嘘になるかもしれない。

その罪悪感は、隠し続ける以上、残るけど。

けどさ。


それは、もう、SixTONESってグループでいる以上、俺らが全員で受け止めるし、分け合わなきゃ。


優しい嘘ならそれもそれでいいと思うし。
正直に話すのがファンの子たちに対する正義だと思うならそれもそれでいい。

けど、1度決めたことは、大人なんだから、責任取るべきだ。

…って考えもあれば、
未来は可変なんだから、思い切って飛び込むべきだ。って考えもあるよなぁ。


…って、最近、そう、思うんだよね」



心配かけたくないから。
その一言のために、彼は自分を犠牲にした。
罪悪感の塊を1人で背負った。

俺も少しは分けてもらったけど、それは、きっと、北斗にとって、“京本を共犯にした”というような更なる罪悪感にもなったと思う。

慎太郎からもなんで言ってくれなかったんだって言われたのは事実だし。


「…もう、そーんなに背負ってんなよ。」


背中合わせでもいい。
別に、目を見なくたって、伝わる。

そう信じてる。

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あーちゃん(プロフ) - きいなさん» コメントありがとうございます!ご愛読嬉しいです(><)ホントここからは北斗くん苦しめちゃうので、中々更新に悩みがついてきますが、何とか頑張ってみます!気長にお待ちください! (2019年8月16日 13時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
きいな(プロフ) - 面白い!と言ってはいけない内容な気がしますが、楽しく読ませていただいています。無理のないペースで書き進めてください。楽しみにしてます(^^) (2019年8月15日 18時) (レス) id: 0c41f161d1 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 梨朝さん» 御返事遅くなりすみません!お待たせしましたが、物語的には新章突入です。SixTONESにとって、北斗くんにとって、ベストな決断であったかどうか。これからその答え合わせです。お楽しみに! (2019年8月2日 23時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
梨朝(プロフ) - ドラマのことを考えて泣いてしまいました…涙 これから北斗くんはどうなってくんでしょう。楽しみにしてます! (2019年7月31日 0時) (レス) id: e1ee29d5a9 (このIDを非表示/違反報告)
- あーちゃんさん» 丁寧なレス、ありがとうございます!完結まで頑張ってください!読んでいきますので!これからの展開、楽しみにしてます! (2019年7月28日 21時) (レス) id: 0abd04aca6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーちゃん | 作成日時:2019年7月15日 7時

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