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side PINK
それから、お父さんとお母さんは先生と病気のことや治療のことを詳しく話すことになり、別室へ。
俺はお兄さんに甘えて、車で送って貰うことに。
「……よりによって何でアイツが…」
ハンドルを握るお兄さんの手に力が入る。
「ずっと…隠していてすみません」
「いやいや、大我くんは悪くないよ。
北斗を助けてくれて、ありがとう。」
ハハッと笑う声は北斗にそっくりだ。
顔はあんまり似てないけど、纏う雰囲気は似ている。
「車で来られたんですね。」
「そうそう。3時間だからね。
新幹線で来てもよかったんだけど、時間も時間だったから、東京駅で動けなくなっても困るしね。
でも、何度、事故りそうになったか(笑)」
俺には兄弟は居ないし、ずっと親と東京に住んでるし、芸能人一家だから分からないけど、北斗の匂いが微かにするこの車は、北斗にとっては思い出深いのかな。
ご両親やお兄さんも、早くから東京で一人暮らしをしている北斗を心配してないはずがない。
「他のメンバーは、全く気付いてないの?」
「…ぅーん…
全くというわけじゃないと思います。
最近は役作りもあって、凄く痩せていましたし、疲れやすいのか、楽屋で寝ていることも多くなりました。
ただ、仕事が忙しいから、の一言で隠せていたのは事実ですかね…」
俺もここら辺はよく分からない。
樹とかは察しが良いと言えばそうだけど、それ以上に北斗が上手くかわすから。
「そっ、か。
…俺らには、置いといて、なんでメンバーに言わなかったんだろう?」
「…………言えなかった…ん…じゃないですかね。
…まだ、北斗も自分を受け入れてなかったから」
「…アハハッ、不仲とか言われてるけど、
北斗のことよく分かってんだね(笑)」
「ちょ、お兄さんまでいじらないでくださいよっ(笑)」
顔は似てないなんて前言撤回。
お兄さんのクシャッと笑うとできる目尻が、北斗にそっくりだ。
今日、やっと全てを吐き出した北斗。
これで少しでも自分を受け入れて欲しい。
俺はそんなことを考えていた。
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沢山の方にご愛読頂いているようで、ランキング入りや評価、コメントお気に入り登録などありがとうございます!
もうね…性癖バレバレだよね…
きょもほくはエモいよね…(笑)
それはさておき、松村家の皆様ご登場ですが、もちろん作者の想像上の人物です。今後ちょくちょくお世話になります。というお知らせでした!
2019/07/02
あーちゃん
966人がお気に入り
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あーちゃん(プロフ) - あぴさん» ありがとうございます!大変嬉しいお言葉ですが、もう既に消してしまってまして...ごめんなさい!その代わりこちらの更新は頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月8日 23時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
あぴ(プロフ) - 更新、楽しみにしています!他アカウントで書かれている小説も気になるのですがどこから見れますでしょうか? (2019年7月8日 19時) (レス) id: 26199fe34b (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 紡ぎ糸さん» ありがとうございます。中々辛いシーンが続きますが、どうぞお付き合いよろしくお願いします! (2019年7月2日 22時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
紡ぎ糸 - 凄く、この続きが気になります!あーちゃんさんのペースでいいので、これからも、頑張ってください。応援してます! (2019年7月2日 19時) (レス) id: f3cd696ec9 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - れく@ きょもほく同盟@まお大好き?さん» ありがとうございます(><)できる範囲でぼちぼちやって行きますのでどうぞお付き合いよろしくお願いします! (2019年7月1日 13時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーちゃん | 作成日時:2019年6月30日 21時