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side RED
「♪ 君にこの歌を… 僕は送りたい」
「♪ さぁ手を振ってくれ」
俺に当たるスポットライトが消えて、幕が落ちて行く。
「っ、北斗、わりぃ。大丈夫だった?」
「なんでふっかが謝るの。
俺の方こそ、てか、俺がごめんなさい。っ、」
「どうしたの?」
楽屋に戻る途中、深澤くんと北斗が頭を下げあってた。
「2人のシーン、ダンス上手くいかなくて。
北斗、怪我しなかった?」
「俺は平気っ、」
深澤くんは、なら良かったって、笑って楽屋に向かって歩き出す。
「そんな風には見えなかったけどね。
さすがふっか(笑)」
「慎太郎、お前ちょっと馬鹿にしてるだろ(笑)」
後ろから来た慎太郎とそんなこと言って、ほんとに気にはしてなさそう。
俺も気づかないレベルだったし。
深澤くん、もしかしたら、北斗に負担かけないように、体重かけないで1人でアクロしてくれたのかも。
「っ、はぁっ……何やってんの俺…」
そんなことをボソッと呟いたあと、北斗はフラフラとトイレに吸い寄せられていく。
「北斗。」
俺が呼ぶと、ビクッとこちらを向いた。
洗面台に両手を置いて、俯いてる。
「はぁっはぁっ…っ、何だよ」
ハハッて乾いた笑い声で俺の手を振り払う。
「熱は引いてるね。行けるよね」
俺はそう聞いた。
「ったりめーじゃん。…っ、はぁっ…先戻ってて」
まだ息が整わない様子が痛々しいけど、これ以上は近寄るのをやめた。
「これ、おれが持って行っておくよ」
衣装の上着を脱がせて、北斗を置いて、廊下に出る。
「大丈夫だった?」
もう着替えを終えている高地がタオルと水を持ってきていた。
「ちょっと、そっとしといた方が良さそう」
「えー?ほんとに平気なの?あと10分無いけど」
「ジェスちゃん、手、振り払われちゃったんだもん」
なんてぶりっ子しながら楽屋に戻ろうとしたその時。
_______________ガラガラッ ガターンッ
「!?!?…っ、北斗!!」
高地と2人で顔を見合わせて、音の鳴る方へ。
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あーちゃん(プロフ) - あぴさん» ありがとうございます!大変嬉しいお言葉ですが、もう既に消してしまってまして...ごめんなさい!その代わりこちらの更新は頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月8日 23時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
あぴ(プロフ) - 更新、楽しみにしています!他アカウントで書かれている小説も気になるのですがどこから見れますでしょうか? (2019年7月8日 19時) (レス) id: 26199fe34b (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 紡ぎ糸さん» ありがとうございます。中々辛いシーンが続きますが、どうぞお付き合いよろしくお願いします! (2019年7月2日 22時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
紡ぎ糸 - 凄く、この続きが気になります!あーちゃんさんのペースでいいので、これからも、頑張ってください。応援してます! (2019年7月2日 19時) (レス) id: f3cd696ec9 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - れく@ きょもほく同盟@まお大好き?さん» ありがとうございます(><)できる範囲でぼちぼちやって行きますのでどうぞお付き合いよろしくお願いします! (2019年7月1日 13時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーちゃん | 作成日時:2019年6月30日 21時