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野菊が五つ ページ6

〜現在〜

最近になって太宰がマフィアから出て行って、

俺は念願の幹部になり、伊藤は姐さんの幹部補佐になった。

彼奴はあの件から俺を避けるようになり、彼奴と俺は何時の間にかマフィアで犬猿の仲と噂される様になった。

本当は、彼奴の事、好きなのに。

唯素直になれなくて、言おうとも思わない事を言っちまうだけなんだ!

「中原さん、森さんからの報告書です、提出日は明日までです。
忘れないように。」

伊藤が報告書を届けに来てくれた。

あれから「中也君」と、言うのを止め、「中原さん」という様に、そして俺にだけ笑顔を見せなくななった。

やっぱ、言い過ぎたか。

罪悪感が背中を貫く。

「如何かしたのかな?」

「…否、何でも。」

「あぁ、そう。」

真顔で返事をし、クルリと背を向けた。

「伊藤補佐ー!手伝って欲しいのですがー!って、(中原幹部と一緒に居る!?タイミング悪!!)」

「あ、樋口さん!
如何したの?また人員不足?」

「え、あぁ、はい。」

樋口は苦笑いをし、伊藤と話す。

「良かった、中原幹部と一緒に居るから、笑ってないと思ってたんですが、
今日も良い笑顔ですね!安心しました!」

「うん!私は何時も良い笑顔だよ!
で、私の異能で死人を蘇らせ、人を増やし、任務に行くと?」

「はい!大丈夫ですか!?」

「うん!平気だよ!」

あまり聞かない、伊藤の明るい声、あの時以来、聞かないな。

「ではお願いしますね!」

「うん!あ、そうだ!
任務、終わってから、樋口さん暇?」

「え、はい」

「前に美味しいパンケーキ屋さん見つけたんだ!
良かったら如何かな?一緒に!」

「是非!!!」

樋口は目を輝かせて、嬉しそうに笑った。

此奴は、やっぱりマフィア向きだったな、俺の勘違いだ。

こんなにマフィアの人間を明るくするなんて、伊藤が居ないときはそんな事無かったし。

マフィアが前首領時代より良くなった理由の一つは此奴のお陰だと俺は思う。

「それじゃあ、一時集合ですよ?」

「はい!」

なぁ伊藤、後ろ向けよ、俺の方を。

お前の笑顔が見てぇ。

何でもするからさ、あの眩しい笑顔を見せてくれよ。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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あざみの歌(プロフ) - 宜しくお願い致します! (2017年12月12日 0時) (レス) id: f9a19d9866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あざみの歌 | 作成日時:2017年12月11日 23時

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