手前に食わせる飯はあるけども【文スト】

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「遅れてゴメンな、その…怒ってない…よな？」

「ああ！全然！怒ってねぇ！ていうか、早かったな！」

そう言いながらも、Aの目の下には隈が出来ていた

「そうだ！どうせお前の事だから、そこら辺のコンビニで飯終わらせんじゃねぇかなって思ってよ、作っておいたんだ！俺と中原の兄貴と、織田作！」

「…だな」

Aは少し嬉しそうに俺の胸元に顔を埋めた

「なっ！」

「…本当は、来ないのかなって思った
あ！ほんの一寸だから！そんな事思ったの！
…でも、本当に来なかったら如何しようって、思った…」

その声は今にも泣きそうに震えた声だった

俺は思わず、Aの頭を撫でた

「…来るに決まってるだろ？
だって、俺はマフィアの五大幹部だぜ？」

「！
もう、本気で寂しかったんだぜ…
ぅっ…一人は、大嫌いだ…」

なんか、恋人っぽいな

でも、此奴には、好きな奴が居る

「飯が冷めるぜ？
早く食べようぜ？」

「だな！
むぅ…織田作、来なかったら、手前の飯食ってやるからな！？」

立ち直ったのか、頬を膨らまし、出入り口をジッと見た

「…まぁ、其れは其れとして…

カレー、なんか赤くないか？」

「ああ、腹いせに、俺特製スパイスをいれたんだ！
俺と織田作以外、未だ誰も間食しきれてないんだ！」

「手前等二人は辛党かよ！」

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