幼馴染に愛されすぎた歌姫 4 (ページ14)

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64話ページ14

仁｢お隣に座っても宜しいですかお姫様ﾆｺｯ｣

こんなクサイセリフ普段の俺なら言わないけどこう言ったらあかりが笑ってくれる気がしたんだ…そしたら一瞬キョトンとした顔をして笑ってくれた

『あははっ普段のなずなら絶対言わないよねそれﾌﾌｯ』

仁｢やっぱりあかりの一番可愛い顔は笑顔だな｣ｷﾞｭｯ

親指の腹で優しく涙を拭き抱きしめるとまた泣き出してしまった

『うぅっ…なず…どうしよ。紅郎と宗にまた酷いこと言っちゃったぁ…わ…たしっ…もう二人に嫌われたぁぁあ！ﾋｯｸ…ﾋｯｸ…』

途切れ途切れだったが何となく状況を理解できた

仁｢そうだったんだな…でも紅郎ちんやお師さんが言ったことは間違ってないと思うぞ？だって大好きなあかりにそんなこと言われたら俺すごい悲しいよ…あかりが生まれてきてくれたからこうして親友になれたし毎日が楽しいよ！ﾆｺｯ｣

『なずぅ…ﾋｯｸ…ﾋｯｸ…』

仁｢あかりはた～くさんの人に愛されて生きてるって事を自覚しないとダメだぞ？もう二度とそんな事言わないって俺と約束出来るか？｣

『ﾋｯｸ…うん…』

仁｢よし！じゃあ二人とあとはあかりのお母さんに謝りに行こ？俺が傍にいてあげるから｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

開演時間も迫り俺達は急いでホールへ向かおうとしたが控え室から焦った顔した琉彩さんが現れあかりの顔が強ばった

琉彩｢あかり！深琴が倒れた！｣

『っ！…わ、私には関係…ない…』

琉彩｢っ…あかりこれだけは分かってほしい。確かにあかりを最初に見つけた時はあの子の代わりとしての気持ちがあったよ。でもそれはその時だけで歳を重ねる度にその気持ちは薄れて今では本当の娘のように愛してる…パパもママも李琥も環も琳音もみんなお前を愛してるよ？その気持ちだけは分かっていて欲しんだ｣

『…』

琉彩｢きっと深琴の事だから目が覚めたら直ぐにでも歌うだろう…それまでは洸華さんと暁翔くんに何とか繋いでもらって『私がその間場を繋ぐ』え…｣

仁｢あかりが？｣

琉彩さんの話を聞いて少し気持ちが変わったのか熱のこもった目で琉彩さんを見つめていた

『演奏会(これ)が終わったらちゃんと話し合う、もう逃げたりしない。真実を知ってそれからどうしたいかを自分で答えを出す。…まだあなた達を許したわけじゃないけどね。なず、私は少し化粧直しするからここでお別れね？楽しみに待っててﾌﾌｯ』

そう言い控え室に消えていった