魔女なんていないのに rb (ﾘｸ)(ばちくそ胸くそ) ページ46
A目線
私は能力が使えてしまった。
どうして、神様は私を普通の子にしてくれなかったの？
私は村の人達から｢魔女だ！近寄るな！｣とか、たくさん罵られて、いじめられて。
親にさえも見捨てられた。
でも、そんな私にも友達ができた。
その子は外から引っ越して来たから、私のことをよく知らないし、村の人も、外の人には警戒してるようだ。
A『ロボロ！』
rb｢A〜！｣
この通りめっちゃ懐かれてる。
rb｢今日は森行こ？｣
A『うん。いいよ。』
そよそよと涼めの優しい風が通り抜けていく。
rb｢…今日も？｣
A『あ、うん。』
私は親に虐待されている、ということにして、この傷をどうにかやり過ごしている。
ロボロだけには、魔女って言われたくないから。
A『………ロボロ、今日はもう帰ろっか。』
rb｢え…まだ来たばっかやけど…ええの？｣
A『ロボロがいたいならいいけど…』
rb｢んーん、別にええよ。Aがおるんやったら、それだけで。｣
ロボロだけだ。そんな優しいこと言ってくれるの。
何だか嫌な予感がした。
ロボロと私は一緒にいたらいけない。ロボロにまで迷惑がかかる。
A『ロボロ。』
rb｢ん？｣
A『ロボロにまで迷惑かけたくない。ロボロ、私達一旦離れよ。』
rb｢Aが言うなら。｣
スッとロボロが何処かに行った。
ロボロの影が見えなくなるまで私はロボロを見ていた。
A『…誰？』
zm｢なんや、気づいてたんや。｣
sha｢流石！魔女サマやな。｣
tn｢単刀直入やけど、お前にはこの村のために死んでもらうで。｣
もう来たのか。
もう少しくらい、ロボロと一緒にいたかった。
A『明日の朝にでも処刑すれば。でも、ロボロだけは呼ばないで。』
zm｢ほーん、何で？｣
A『ロボロには最後まで、普通の友達って思ってほしいから。』
sha｢ええよ。分かったわ。じゃ、とりあえず明日の朝までこの椅子に縛り付けとくから。｣
ギュッギュッと痛いくらいに縄が締め付ける。
そして、睡眠薬を飲まされて、私は眠った。
tn｢これで、村のみんなを救える………から。｣
zm｢なんや、トントン、迷ってるんか？｣
tn｢いや、別に。ただ一瞬、こいつが普通の女の子に見えただけや。｣
sha｢見えるわけないやん！｣
tn｢フッ…それもそうやな。｣
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作者名：闇の塩分 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/egg/
作成日時：2022年5月4日 3時
