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sideなし

場所を戻して、城の書庫では白雪とラジが椅子に腰をかけて本を読んでいた。
白雪の近くにある柱の傍らにオビもAも一緒だ。

「白雪どのがこうもあっさりと書庫で過ごしてもかまわんと言うとはな…退屈ではないのか?」

そう言っているラジは誘った本人であるにもかかわらずもうげっそりとしていた。

「はい、興味のある文献が沢山ありますので」

(俺は酸欠になりそう)

笑顔でそう言う白雪の横でオビは1人でこんな事を考えていた。隣に立っているAはとても涼し気な表情をしている。

「意外な場所ではありましたけど…ラジ王子は何か調べものですか?」

「今にわかる。私は一国の王子なのだからな!」

そう言うラジに対し、白雪は訳が分からずに斜め後ろにいた2人と目を合わせた。


「茶を運んだ女中がお二人はご友人のような良い雰囲気だったと話していましたよ」

その夜、ラジが書庫から持ってきた本を読んでいる時にサカキはそんなことを言った。

「……友人…」

「よろしいのですか。そんな白雪どのをクラリネスに帰して」

「何?」

「ここに残りたいと思うように口説かれては?」

「な!?」

いきなりのサカキの言葉に大きな声を出すラジ。

「得意でしょう」

「だから恐ろしい事を言うな。私は疲れているのだ。もう寝る!」

そう言って寝台に向かうラジだったがそこには双子がすやすやと気持ちよさそうな寝息を立てていた。ラジはその光景を見て唖然とする。


「おや 困りましたね。白雪どのの部屋をお教えしましょうか?」

「お前 さっき友人と言っていただろう。寝台など他にいくらでもあるわ」

そう吐き捨て部屋を出たラジだったが、少しだけ汗をつーっと垂らしながら部屋の前で少し考え込んでいた。

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はる(プロフ) - すごく面白いです!更新が楽しみですがオタクは待つのは得意な人種なので作者様の無理のないペースで頑張ってください! (2020年5月19日 7時) (レス) id: 2cc152cab9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あす | 作成日時:2019年2月13日 17時

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