#月明かりが私を照らした。 ページ3
*貴方視点*
華:「八年前、家族を殺したのは、貴方であり、私でもあるわ。」
貴:「・・・どうゆうこと?」
華:「闇企業のペットとして使われていた貴方を
お母さまたちは認めなかった。
だけど、貴方は自分の異能で私に伝えたわね?」
貴:「分かって、くれないなら、殺すしかない・・・。」
思い出してしまって背筋がゾクッとした。
華:「そう、貴方のことだから私が殺したあと自首するんだろうなって
将来有望な貴方だから、記憶を消さないとと思って
異能力者に頼んで消してもらったわ。
そしたら貴方はすべての記憶を忘れてしまった。」
貴:「だから、姉さんは私のすべてを変えた。」
名前も、
顏も。
貴:「・・・ねぇ、夢を見ることはある?」
華:「ないわね、貴方との縁を切ってからは。」
呆れたような口ぶりだった
貴:「そう、なら・・・いいの。」
俯いた。
頬を伝っていたモノが地面に落ちた時、
それが赤かったことに気が付いた。
華:「それで。治のことも、思い出したの?」
なぜか分からないけれど、
口を押えて、声を押えた。
それから、頷いた。
華:「なら、もういいわ。」
華煉は私に歩み寄り、
一番近い所に来て言った。
華:「こわい思いさせて、嫌な思いさせて。」
見ると、彼女は泣いていた。
華:「本当に、ごめん、なさい。」
記憶によれば太宰さんが私と別れた理由は、
華煉から私を守るためであり、
ペットとして使われていた闇企業から
私を隠すためであり、
私を幸せにするためだったようだ。
貴:「姉さん、私も、ごめんね。」
華煉が私を拒絶していた理由は、
私の代わりに闇企業のペットとなっていたから。
私たち、もとは顏はそっくりで
違うのは髪色ぐらいだけだったらしい。
これで、何もかも解決したのかな。
華:「もう、いかなきゃ。」
そう、耳元で姉さんは囁いて歩きだし、
ドアを開いた。
その音に反応して、
振り向いて、姉さんの方を向いた時には、
姉さんは、
警察に、囲まれて。
手錠を付けていた。
華:「バイバイ、A。」
赤い涙を右目から流して、
切なそうに微笑んだ。
パトカーに乗り込みんだ姉さん。
出発したパトカーは、
ヨコハマの闇の中を疾走って行った。
開いたドアから差し込む月明かりが、
私の赤い涙を、明るく照らした。
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暁祢櫻瑠璃香 - ヘレナさん» スミマセンでした。ご指摘ありがとうございます!! (2018年7月4日 16時) (レス) id: 332976a2d7 (このIDを非表示/違反報告)
ヘレナ - 失礼します。こちらの作品、オリジナルフラグが立ったままになっております。ご確認くださいませ。 (2018年7月4日 0時) (レス) id: 23bde35717 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁祢櫻瑠璃香 | 作成日時:2018年7月4日 0時