東雲の空2【文豪ストレイドッグス】

何があった ページ20

優菜side

目が覚めたらベッドの上にいた。
探偵社の窓を突き破って飛び込んだ所まで覚えている。
…………何があった。
探偵社には万物凡てを見抜く異能者がいると言う情報が正しければ、私の職業についてはすぐ分かるだろう。
随分扱いが丁重な気がするのは何故だ？

太「目が覚めたかい？」

四年振りの最年少幹部との再会。

これ程嬉しく無いとは思わなかった。

太「今失礼な事を考えていたよね？」

優菜「バレタ」

太「カタコトって…」

優菜「そう言えば何故、扱いが丁重になっているんです？」

太「覚えてないのかい？」

優菜「窓を突き破って飛び込んだ所までしか覚えてない」

太「そう……
態々探偵社の窓を突き破って飛び込んだのだから、言う事が有るのだろう？」

嗚呼、この人は何処まで見抜いているのだろう。

……考え事よりも用件が先だ。

優菜「予定が変わりました。
四年前の取引は覚えてますね？」

太「忘れる訳無いだろう」

優菜「本当はあと四年掛ける心算でしたが、すぐに実行しなければいけません。
今夜、手紙を開けて下さい」

太「他に用件は？」

優菜「特にはありません」

太「じゃあ、私から」

嫌な予感しか無い。

太「優菜ちゃん、私の家族になる気はないかい？」

ほれみろ。

優菜「御断りします。
……と言いたい所ですが、理由を聞きましょう。
返答次第では、殴ります」←

太「面白そうだk」

優菜「gillty」←

太宰治氏の其の整った御顔を御殴りして差し上げました。←

太「御免って…
乱歩さんから疑いがかかっていてね…
今、立場がバレると動きづらいだろう？
胡散臭い事には変わりはないだろうけど、幾分かはマシだ」

優菜「判りました。
……袖返して下さい」

還りたい。

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