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作家の日常 ページ11

nonside

日差しが照りつける朝、男は歩いていた。

蓬髪の髪はそのままに、黒いストライプシャツが余計に体感温度を上げる。

後生大事に茶封筒を抱え、喧騒を縫って歩いている。

?「今度は大丈夫かな?」

男は不安というよりかは期待を込めた面持ちでいる。

そうこうしている内に、大きなビルディングの前に差し掛かり、男は足を止めた。

男は迷わず中に這入り、受付に取り合う。

?「サカグチヘイゴです。
担当の編集者に取り次いで下さい」

受付「分かりました」

数分の後に、男、サカグチヘイゴは奥へ通された。

茶封筒の中身を何時でも取り出せる様に準備する。

?「ようこそ、サカグチ先生」

待っていたのは黒縁の角眼鏡をかけた痩せぎすの中年の男だった。

サカグチ「織田でいい。
吉田さん」

吉田「今時めずらしいですよ?
本に載る時と普段で名前を使い分ける人は。
何故本名を使わないんです?」

織「織田作之助の名は、
少し知られ過ぎていてな。
色々あって表向きは死んだ事になっている」

吉田「そうですか。
まぁ、深くは聞きませんよ」

織「助かる」

吉田「それで、今回は?」

織「前の作品、『天衣無縫』の続きだ」

吉田「嗚呼、アレですか。
天才的な殺し屋が、
ある事を切っ掛けに、殺さずのマフィアに転職して、
最後は絶望して死ぬ話でしたよね?」

織「嗚呼。
今回は其の『天衣無縫』の主人公の宿敵の男の話だ。
題名も決まっている」

吉田「其の題名とは?」

織「『狭き門』だ」

赤い蓬髪の髪が緩やかに揺れた。

吉田「…思うんですけど、
これって本当にフィクションなんですか?
ヤケに表現、特に心情描写が生々しいんですけど…」

織「フィクションだ。
今回の作品も、一応な」

吉田「そうですか。
あ、前作の『天衣無縫』、
主人公の天然ぶりと、戦闘描写が好評で、早くも十万部を突破しました」

織「主人公天然なのか?」

吉田「無自覚でしたか……」

織「?」

吉田「いえ、
何でもありません」

織「そうか」

吉田「今回も表紙は同じデザイナーでいいですか?」

織「頼む」

吉田「其れでは、目を通して誤字脱字を確認しますね」

織「有難う」

織田は、一礼して、部屋を出た。
帰り際に受付の人に会ったが、目を合わす事も無くビルディングを出た。

織田作之助
ペンネーム:サカグチヘイゴ
『天衣無縫』の作者。
備考:異能者。かつてマフィアに所属。

面影→←帰り道


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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 国木田 , 太宰   
作品ジャンル:アニメ
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夜叉の子(プロフ) - 小説君さん» 有難うございます!『爆発』で国木田さんに夢主を平手打ちさせて、今、若干焦ってて…どうしよ (2018年1月4日 16時) (レス) id: 017f1a22fa (このIDを非表示/違反報告)
小説君(プロフ) - 国木田さん大好きでいつも見てます。お互い頑張りましょうね(*´∇`*) (2018年1月2日 22時) (レス) id: e8924cef62 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜叉の子 | 作成日時:2017年11月17日 20時

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