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『あ、A級16歳トリオだ〜！いらっしゃい。』
「ジュ先輩だ〜！」
「お疲れ様です」
「うわ、下駄うるさ、」
着物にもなれてきて対応も順調に進んできた頃、嵐山隊と風間隊の高1トリオがきた
『アハハ〜、ごめんねー』
「おい、菊地原。…すみません竹島先輩。時枝達に誘われて来たんです。三上もオペの皆で来てますよ。」
『気にしてないよ！そっかそっか！でも意外だね〜、
「いや、実際断りましたよ」
『断ったんかい』
御品書きを渡しながら会話を進める
「でも風間さんが……」
『…？風間さんが？』
「…お金くれたんですよ。だから流石に断れなくて。」
「嵐山さんも昨日くれたんだー！！」
申し訳なさそうにする歌川と嬉しそうにする佐鳥の言葉を聞いて、jeは少し思考を停止する
『………お小遣い…。』
「……A先輩？」
『あ、ゴメンゴメン！注文決まったら呼んでね〜！因みにおすすめは餡蜜でーす！』
jeはそのまま隣の席のオーダーをとって厨房担当に渡しに行く
「……なんかあった？」
不意に出水に声をかけられる
『んや？ときちゃん達が来てくれてね。嬉しいな〜って。』
「………ふーん、で？」
『いや嵐山さん達にお小遣い貰ったみたいで、仲間っていいなぁ、見たいな』
「………ま、今日ずっと動いてるし、無理すんなよ。ホイ、ほうじ茶ラテと御手洗団子。4番テーブルな」
『…うん、あんがと』
微かな記憶。僅かな記憶。あまり覚えていないけれど、でも確かに、親との……母との記憶。
とある大学の研究会で、出し物があった。綿飴器。今のjeなら、30分で作れるだろうけど、その綿飴器が、人生最初のお小遣いの使い道だったのは覚えてる。
窓から見えるのは、親子で手を繋いだ女の子が、反対の手で綿飴を握り締めている姿
『……懐かし』
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作者名：莱歌（らいか） | 作成日時：2021年11月27日 11時
