9-1:文化祭の時間 ページ1
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『もう無理』
「同意」
あれから数日。光合成などさせまいと、寒さも本格的に寒くなろうとしてきたこの時期。
珍しく表情筋が仕事して、心底疲れてそうに見えるje。そう見えるだけで、べつに疲れては居ない。
A級ランク戦も今日で最終ラウンドを迎える。
そんななか、この三門市立第一高等学校では
「ココにおいてたペンキしらね？」
「だれよ！帯注文したの！！数たりないんだけどー！！？」
「ちょっと！コレ丈の長さ違うんだけどー！？？資料間違えてない！！？」
「誰かこっち手伝ってー！！」
「はぁ！！？なにこれ！ちょっと男子ふざけてないで手伝って！」
「おい誰かペンキ！」
「うぁー！ジャージ汚れたぁ！最悪ー！」
文化祭が一週間後に迫っていた。
因みにjeのクラスでは甘味処をやるらしい。いいね。和服着て接客とか楽しそう。
もちろん、jeも接客はするのだが……。
「うーん。もうちょい露出増やす？」
「ほら出水色気だせや。烏丸に負けんな。」
「あと村上先輩と隠岐にもね。」
「出水のオールバック笑うんだけど。まじウケル。」
「Aちゃんも前髪流しちゃう？その方が出水と隣歩くのにいいと思うんだけど」
「結ぶ位置あげるとか？」
「こらこら背中張って！猫背のままじゃだめだよー」
「やっぱ可愛さで攻めて見る？3のB王子さんと加賀美さんだってよ？」
「いやでも可愛さって言ったら国近先輩だってそうじゃん」
「もう二人共タキシードとウェディングドレスでいいんじゃない？」
「いやそれな」
「はーい、二人共コレに着替えて」
「『ちょっと待て無理だっツーの』」
この学校の文化祭は、来場者に3つ生徒に2つのビー玉が渡される。
そのビー玉を、一番面白い、楽しい、満足したと思うクラスの入場口にあるボックスへ入れる。
一番多くビー玉を得たクラスには、学校の寄付金で焼き肉食べ放題なのだとか。
そしてもう一つ。クラスの代表男女それぞれ一人ずつが出場する、ミスコンテストとミスターコンテストの優勝者のクラスには、ビー玉が30個加算されるのだとか。
奇しくもそれにjeが選ばれたのだ。
出水はともかく、jeがね？
『
相変わらずの無表情で、jeは言う。鬼面倒い。
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作者名：莱歌（らいか） | 作成日時：2021年11月27日 11時
