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23話 ページ25

ゆっくり出勤し、昨日のスーツから新しいのに着替える

軽いメイクを済ませ、一年前には時間がかかった編み込みを纏めた髪型も今では数分で纏めてしまう

コーラルピンクの口紅を塗って、またあのドアをノックする

昨日の夜が無かったように

「はい」

中から返事が聞こえ、ドアノブを回す

「失礼します、おはようございます」

「おはよう」

いつもと変わらない日々が始まるんだと思っていた

「君に話がある」

「はい、どうしましたか?」

真剣な顔をして、私を手招きする

紙を渡され、内容を見る

「明後日、君に大きな仕事が入った
内容はとある組織の情報を収集したのち、その組織ごと潰す仕事だ

その組織の首領がなかなかの強者でね、君が真っ向からやれる相手では無いんだ
異能もまだはっきりして無くてね、何せ謎の多い組織だ
情報が無ければ太刀打ちも出来ないだろう

一週間たっぷり時間をあげるから、確実に情報を手に入れ首領の首を打ち取れ」

「わかりました」

真っ向からやれないとは…私もまだまだなのか?

それとも戦闘系の異能なのだろうか

私は決して戦闘系の異能では無い

でも私に任されたということは、情報を手に入れればやれると判断されたからだ

大宰幹部の顔に泥を塗るわけには行かない

ちゃんと成功しなきゃ

「それと、明日は私と仕事に行ってもらうよ
よろしくね」

「はい、わかりました
今日の予定は夜に任務がありましたね
書類は私がしておきますから
夜まで寝てください」

「え?」

気づいてないと思っていたのだろう

私と過ごした昨夜も、全然寝てなかった事

朝方起きた時にはもう温もりは無かった

だとしたら睡眠時間は約2.3時間程度だろう

4日前から任務に追われていたし、あまりにも睡眠時間が少なすぎる

まだ9時だ

任務は21時から、1時間前に起こしても11時間は寝られる

「寝てないの知ってますよ
昨夜もほんの2.3時間程度しか寝てないでしょ?」

私は大宰幹部の手を引き、奥の部屋へ向かう

外套とジャケットを脱がせ、ネクタイを緩める

「ちょ…何してるんだい?!」

動揺する彼を無視し、ベットへ押し倒す

「あぁ、大宰幹部が異能無効化しない人なら、すぐに寝かせられるのに」

そう呟きながら布団をかける

「強引ですみません
でもこうでもしないと寝てくれませんよね
おやすみなさい大宰幹部」

私が微笑むと、小さくため息をつき

彼も微笑んだ

「おやすみ」



でも

このやり取りや変わらない日々は続かなかった

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りぃ。 - とても良かった作品でした!!この作品の別ルートとして中也オチも見てみたい…と思いました!お願いします!! (2019年1月10日 17時) (レス) id: 4af8f25fc3 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - コメント失礼します。とても素敵な作品でした!私は中也オチを見てみたいです! (2018年3月18日 21時) (レス) id: 8d32f0832d (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きのAlice(プロフ) - 良かったらまた太宰さんでお願いします! (2018年3月18日 19時) (レス) id: 0920b6d53a (このIDを非表示/違反報告)
薄紅(プロフ) - コメント失礼します!私的には中也が見てみたいですこの作品も素敵でしたので楽しみです! (2018年3月18日 19時) (レス) id: 276cd2a5d8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 高嶺☆*さん» コメントありがとうございます!最高だなんて嬉しいお言葉ありがとうございます!期待に添えられるよう頑張りますね。 (2017年10月22日 8時) (レス) id: 95d9c7638f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年1月25日 22時

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