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音もなくゆっくりと顔を離す。
「〜〜っ」
俺最低すぎるだろ！寝ている相手にキスするなんて…っいくら好きなやつだからって…Aに知られたらまず二度と口聞いてくれなくなりそう…
自己嫌悪に陥っていたら『ん……っ』と少し顔を歪めたAがゆっくり瞼をあける。
「A！」
『……公平…？あれ……ここって…』
今の状況が飲み込めたのかバッと勢いよく身体を起こそうとする。俺は慌てて身体を起こそうとするAを止める。
「おまっ！！」
『修くん達は！？千佳ちゃんはどうなったの！？』
「メガネくんは今は集中治療室にいるけど命に別状ないらしい。雨取千佳ちゃんはあの後無事に基地に着いて今解析に回してる」
『よ……よかった…』
安堵からかボロボロと涙を流し始めた。俺は制服の裾で少し乱暴に拭いてやる。
「たく、泣き虫ちゃんにも困ったもんだぜ」
『うっさい、バカぁ…安心したら身体めちゃくちゃ痛いんだけどぉ……公平のバカぁ』
「俺のせいじゃねーし……お前、全身軽度の打撲と右腕が折れてる。無茶しすぎなんだよAがばーか」
『……っバカって言った方が馬鹿なんだよばーか…』
何度も何度もお互いにバカバカと言い合う。とりあえずは元気そうだとホッと胸を撫で下ろす。ベッドに臥床しているAを覗き込みながら話しかける。
「……お前何回俺に心配されれば気がすむんだよ」
『……心配してくれたの？』
「…っそりゃ幼なじみだしな」
『ごめん……それと、心配してくれてありがとう』
「お、おう…」
"幼なじみ"だからなんて嘘だ。俺にとったはそれ以上の存在だよなんて言えない。
それでも心配したと言うと凄く喜ぶ。少し綻んでいる顔を浮かべており、優しく頭を撫でてやる。
「毎日見舞いに来てやるから、早く治せよ」
『……プリン持ってきてね』
「はいはい。プッチンプリンだろ？」
『そう！よく分かったね』
「何年一緒にいると思ってんだよ」
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