■66.大規模侵攻 ページ22
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『じゃじゃーん！見てみて！1日20食限定の黒糖いちごプリンパン！いつもは売り切れてるんだけど、今日は買えちゃった！どうだー！羨ましいだろ！！』
「「いや別に」」
水戸黄門で紋所を家臣たちに見せつけるシーンのようにパンを見せつける。2人は特に羨ましそうにしているわけでもなく、｢よかったな〜｣と止めていた手を再開してご飯を食べ始める。
『今日はラッキーすぎるよ…っこの子はきっとラスイチで私のことを待ってたんだよ』
「いつまで続くんだこれ」
『ふ、ふ、ふ、私が美味しく食べちゃうからな〜』
「狼かよ」
『いただきまーす』と手を合わせてパンにかぶりつこうとした瞬間、チチチとポケットに入れていた携帯が鳴る。しかも私だけでなく、公平と米屋のも同時に鳴っていた。それだけで予測できることは間違いなく、"緊急事態"ということだ。
「ありゃりゃ、Aが珍しくいい事あったせいでどうやら緊急招集がかかりやがった」
『えー！私のせいじゃないし！』
他の生徒達が窓の外を見て「なんだあの黒いものは！」と軽くパニックを起こしている。公平は携帯で現在の状況を確認し、「なかなかやばい状況だ」と言った。
「……どうやら警戒区域内にトリオン兵が大量発生したらしい」
「こりゃぁとんでもない量だな」
『公平と米屋はトリオン兵の殲滅に行くでしょ？』
「本部の指示がそうだからな、Aは？」
『私は生徒たちが安全な区域に行けるまで護衛する』
「了解、トリガーオン！」
「さっさと終わらせようぜ。トリガーオン！」
トリオン体に換装した2人は「じゃあなA！」と言い窓から外へ出ていった。
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