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次のクラスが試合を始めるため、体育館の端っこの方へはけた川瀬。米屋と出水はそれぞれ川瀬に「お疲れ様」と声をかける。
『楽しかった！』
「それはそれは良かったですね姫」
『米屋にムッツリ、私の活躍を見てたかい？』
「バッチリ見てたぜ〜」
「……お前まだ引きずってるのかよ……」
川瀬は米屋の隣に座り、あからさまに出水と距離をとる。それは出水にも分かり、思わず大きなため息をついた。
「あ〜A、ほら弾バカもこんなに反省してる事だしよ。許してやれよ〜な？」
『絶対いや、諏訪さんにも見せたことないのに』
「(こりゃあ、俺にも見えたなんて口が裂けても言えねーわ)」
出水は川瀬に何を言われても言い返さず困った顔をしていた。川瀬は三角座りをしてボーとバレーをしている生徒たちに視線を向ける。そこであるチームが気になり、一点集中して見てみる。
『あ、隠岐だ』
「AクラスとCクラスの戦いだな」
『…………隠岐、特別動いてるわけじゃないけど、自分にきたボール全部とってるじゃん』
「さすが隠岐って感じ。スマートに何でもこなしやがる」
『てか米屋達の試合どうだったの？』
「ん〜？今んとこ全勝だぜ！いえーい！」
米屋がピースをした瞬間隠岐チームの試合終了のホイッスルが鳴る。結果は隠岐チームの負けだ。私は『おーい、隠岐』と隠岐を呼ぶ。私たちに気づいた隠岐はイケメンスマイルで手を振りながら近づいてきた。
『隠岐お疲れ様』
「ありがとう。見てたで、A大活躍だったやん」
『もっと褒めてもいいんやで』
「お、関西弁や。器用やな」
『あんま使えへんけどな』
「イコさんの前でしてあげてや。絶対喜ぶさかい」
『？下手な関西弁だけど、怒られないかな？』
「Aはおもろいなぁ、怒られへんって」
隠岐は同じチームメイトに呼ばれて「じゃあ」と自分のチームの方へ帰っていった。
『いやー隠岐イケメンだから毎回目の保養だね』
「はいはい、俺らにはないオーラですよ」
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