君の声を

No.9 ページ20

その後も俺たちは、暇ができるといのちゃんの病院に行った。


仕事の日は、時間ギリギリまでいたり、

オフの日は一日中いのちゃんのそばにいたりした。


いのちゃんは遠慮気味で、

みんな忙しいんだから無理して来なくてもいいんだよ、

なんて言ってるけど＿








.

俺は、心配なんだよ。





無理してるのは、キミだから。








俺たちが見ていなきゃ、キミはきっと1人で頑張っちゃうから。









ちなみに、いのちゃんは今、薬治療をしているらしい。
腫瘍が大きくなるスピードを遅める薬だとか。
とりあえず進行を遅くしているらしい。
だから手術をしないとか出来ないとかそういうことではないらしくて、
あまり腫瘍が大きいと脳を傷つける可能性があるため手術ができない場合があるらしいんだけど、
いのちゃんの場合早期発見で腫瘍が小さい状態らしい。

このままいけば手術は可能らしい、でも病気の進行と共に腫瘍が大きくなってしまうとできなくなる可能性がある、のでまぁ…なんたらこんたらみたいな…

俺にそんな難しい話は理解できないんだよ！←

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