.33 朱砂 ページ35
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A「人？」
その言葉につられて窓から外を見ると、
雪の中にわずかに雪をかぶって
寒そうに震えている黄色いジャージの少年が見て取れた。
円堂はすぐにキャラバンから降りて
雪に溶けそうな銀白の髪の少年に近づいて行く。
円堂「どうしたんだ？そんなところで…乗れよ！」
「あ、ああ、あり、ありがとう！」
一度は止まったキャラバンも彼を乗せるとすぐに走り出す。
タオルを巻いてガタガタと震える少年の横には
当たり前のようにサッカーボールがある。
塔子「まだ寒い？」
「ううん…もう大丈夫。」
秋「雪原の真ん中で何してたの？」
「…あそこは僕にとって大切な場所なんだ……北ヶ峰って言ってね。」
古株「北ヶ峰？聞いたことあるぞ。
…確か、雪崩が多いんだよなぁ。」
「あ……うん。」
銀髪の彼は古株の言葉に何かを感じたようで
返事をしつつ俯いてしまう。
古株「ところでボウズ、どこまで行くんだ？」
「…蹴り上げられたボールみたいに、ひたすらまっすぐに。」
円堂「いいなぁその言い方！
蹴り上げられたボールみたいにまっすぐに…か。
なぁ、サッカーやるの？」
「うん、好きなんだ。」
円堂「俺もサッカー大好きだよ！」
笑顔で当たり前のことを言う円堂につられて彼も微笑む。
さりげない暖かい瞬間を過ごしていると思ったが、
それもつかの間キャラバンが大きく揺れる。
古株「雪溜まりにタイヤを取られた…
うぅん…ちょっと見てくるわ！」
「ダメだよ。」
その声にキャラバンの面々は驚き彼を見る。
「山オヤジが来る。」
円堂「山オヤジ？」
目金「ん…うん？……ひぃっ！！」
何かの物音が聞こえたのか
吹雪が吹き荒れる窓を覗いた目金の目の前に
大きな爪を持った足が勢いよく現れた。
得体の知れない何かに大きく揺さぶられる車内に
誰もが恐怖を感じる。
…揺れが収まったことに気付き
キャラバン内を見渡すと
さっきまでいた少年がタオルを置いていなくなっている。
夏未「…彼は？」
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みき(プロフ) - 紗沙さん» お願いがありますがいいですか？ (2018年3月9日 17時) (
レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
紗沙(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます〜。申し訳ないのですがオチの方は決まっているので他の作品でご要望にお応えさせていただきたいと思います。すみません！ (2018年3月3日 8時) (レス) id: 74d74bb26e (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 豪炎寺くんオチの作品にしてほしいです！お願いしますm(__)m (2018年3月3日 6時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗沙 | 作成日時：2016年7月16日 9時
