27 ページ28
ジ｢僕達は楽しくお話していただけですよ、ねぇカリムさん。｣
カ｢うん、宝物庫を案内してただけだぜ？｣
ジャミ｢――――――っ…！！｣
まずい。
『ジャミルくん落ち着こ、ね？』
ジャミルくんがこんなに本気で怒った顔は初めて見た。
……裏で手を回しているのはジャミルくん…？
い、いや、ジャミルくんがそんな事するなんて考えたくない。
だって…ジャミルくんは私が唯一最初から話せる人だったから。
ジャミ｢悪いA。大丈夫だ。
戻るぞ、カリム。｣
カ｢え、なんだよ急に。｣
ジャミ｢いいから…！｣
カ｢うわっ？！
わ、分かった、分かったから！！｣
ジャミルくんに引っ張られてカリムさんは談話室を出ていった。
ア｢ジェイド、カリムさんとは"お話し"出来ましたか。｣
ジ｢えぇ、Aさんの予想通りでした。｣
部屋に戻った私達は、ジェイドさんにカリムさんとの"お話し"の内容を聞いていた。
『私の予想通りって…誰かに催眠をかけられていたってことですか…？』
ジ｢えぇ。｣
グ｢催眠魔法〜？｣
そんな事…
確かに…催眠魔法は実在する。ちゃんとした魔法だ。
でも……余程の魔力とテクがないとそんな魔法は使えないはず。
フ｢アズール並じゃないとできねぇよ？｣
ア｢僕でも、自我が確率した動物を操るのは難しいです。｣
グ｢でも…アズールみたいにすごいやつ、スカラビアにはいない気がするんだゾ。｣
……いる。
グ｢カリムのユニーク魔法は水を出すやつだし…ジャミルも、成績はオール5だって言ってたんだゾ。｣
ア｢それはどうでしょう。
能ある鷹は爪を隠すと言いますからね。｣
1人だけ……私が身をもって感じたすごい人が。
フ｢誰がなんのためにラッコちゃん操ってるわけ？｣
ジ｢残念ながら、それについては聞き出すことが出来ませんでした。｣
……私は知ってる。
フ｢ジェイドのユニーク魔法でも分かんなかったってこと？｣
グ｢ジェイドのユニーク魔法？｣
…嫌だ、そんなの……
でも催眠魔法を操るだけのすごい人はあの人しかいない。
ジェイドさんのユニーク魔法について話しているみたいだったけど、今の私は談笑なんてできる状態ではなかった。
ア｢あっはははっ！実に面白い。
ジェイドのユニーク魔法が、カリムさんの人情に負けたわけですね。｣
……面白く…ない…っ……
ア｢……A…？
さっきからうずくまってどうしたんです。｣
あぁ、私にまだ誰かを思って泣く心があったなんて。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 385人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雲(プロフ) - ウルズさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて本当に嬉しいです！！イベント編、今どのような話にしようか考えていますので…お楽しみに！これからもよろしくお願いします！ (2020年8月12日 19時) (
レス) id: 284fba7001 (このIDを非表示/違反報告)
ウルズ - 初コメント失礼致します。関連作品の欄からこの話を見つけました。本編とオリジナルが上手く融合されていて、とても読みやすいです。ハッピービーンズデーやゴーストマリッジ編、楽しみにしています。 (2020年8月12日 18時) (レス) id: 17bf86e827 (このIDを非表示/違反報告)
雲(プロフ) - ラムさん» ありがとうございます！すみません、最近テストが終わったばかりでまだまだ忙しくて……頑張って更新するので、よろしくお願いします！ (2020年7月23日 19時) (レス) id: 284fba7001 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年7月23日 19時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
雲(プロフ) - 漆Pさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけるのとても嬉しいです！！Twitter是非繋がりましょ！これからもお願いします！ (2020年6月19日 16時) (レス) id: 284fba7001 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雲 | 作成日時：2020年6月16日 18時
