検索窓
今日:10 hit、昨日:23 hit、合計:188,898 hit

第八十八話 ページ39



私はあの日、探偵社の窓に突っ込んだ。
それはもう盛大に。

けれどそれは、私の元いた組織の輩の所為ーーー


ではない(・・・・)



ドストエフスキーの仲間の一人ーーー『ゴーゴリ』と名乗る彼にやられたのだ
勧誘と云っていたが襲い掛かってきた彼の異能により呼び出された爆弾をかわしたものの、その爆風により吹き飛ばされたんだ

彼等は吹き飛ばすなんてことはせず、一撃即殺主義だから、堂々と目の前から来た彼には驚いたものだ

直撃はせず、爆風のみだった為目立った外傷は無かったもののその後の計画が全て吹っ飛ぶくらいに厄介なところへ飛ばしてくれたものだ

前世の記憶が無ければ私は手詰まりで死んでいたかもしれない


だからこそ、彼には恨みに近い感情がある


「笑わせる、ね。
貴方のとこの、異能者のっ……ゲホッ、ゲホ!」

「無理はしない方がいい、君はかなり長く巣食われているからね

今すぐ死んだって可笑しくはない」


口元に当てた手に嫌な感触がして、見遣れば塊の様な血がドロリと手の平に纏わりついていた
内臓が悲鳴をあげ、力を入れようにも震えて入り切らない

指先が冷たくなっていく。


「ウイルスの根源たる異能者が見つかるのは……夜明けかな?

その間に死体が一つ増えてしまうね!」


忌々しい笑顔だ。心音の一つ一つに息苦しさを感じ始め、とうとう寝具のスプリングを軋ませて倒れ込む
座る体制すら、維持できなくなったのだ


彼は云った。

我々に勧誘される者ならば死をくぐり抜けてみせよ、と

第八十九話→←第八十七話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (319 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
668人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まるげりーた - え、終わり⁈名残惜しすぎます〜! (8月20日 19時) (レス) @page48 id: cea80c1fef (このIDを非表示/違反報告)
桜の下(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年5月8日 13時) (レス) id: 6dcf85fe6b (このIDを非表示/違反報告)
ふふふ。 - 面白いです!!最高です!!応援してます!! (2018年4月23日 20時) (レス) id: 02b15496d1 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - 六十五話、「ただ浮かんでいる」の後の「胎内」は「体内」ではありませんか?更新早くてすごく嬉しいです!長文失礼しました。 (2018年4月15日 20時) (レス) id: 2fca820d76 (このIDを非表示/違反報告)
冬霞 六花(プロフ) - 第六十八話の、「ギルドには、ボスが必要です」の処が「ギルドには、バスが必要です」に成ってますよ、長文失礼しました。 (2018年4月15日 17時) (レス) id: b8417422b5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:和寂 x他1人 | 作者ホームページ:http://なし  
作成日時:2018年4月13日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。