第八十八話 ページ39
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私はあの日、探偵社の窓に突っ込んだ。
それはもう盛大に。
けれどそれは、私の元いた組織の輩の所為ーーー
ドストエフスキーの仲間の一人ーーー『ゴーゴリ』と名乗る彼にやられたのだ
勧誘と云っていたが襲い掛かってきた彼の異能により呼び出された爆弾をかわしたものの、その爆風により吹き飛ばされたんだ
彼等は吹き飛ばすなんてことはせず、一撃即殺主義だから、堂々と目の前から来た彼には驚いたものだ
直撃はせず、爆風のみだった為目立った外傷は無かったもののその後の計画が全て吹っ飛ぶくらいに厄介なところへ飛ばしてくれたものだ
前世の記憶が無ければ私は手詰まりで死んでいたかもしれない
だからこそ、彼には恨みに近い感情がある
「笑わせる、ね。
貴方のとこの、異能者のっ……ゲホッ、ゲホ!」
「無理はしない方がいい、君はかなり長く巣食われているからね
今すぐ死んだって可笑しくはない」
口元に当てた手に嫌な感触がして、見遣れば塊の様な血がドロリと手の平に纏わりついていた
内臓が悲鳴をあげ、力を入れようにも震えて入り切らない
指先が冷たくなっていく。
「ウイルスの根源たる異能者が見つかるのは……夜明けかな?
その間に死体が一つ増えてしまうね!」
忌々しい笑顔だ。心音の一つ一つに息苦しさを感じ始め、とうとう寝具のスプリングを軋ませて倒れ込む
座る体制すら、維持できなくなったのだ
彼は云った。
我々に勧誘される者ならば死をくぐり抜けてみせよ、と
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まるげりーた - え、終わり⁈名残惜しすぎます〜! (8月20日 19時) (レス) @page48 id: cea80c1fef (このIDを非表示/違反報告)
桜の下(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年5月8日 13時) (レス) id: 6dcf85fe6b (このIDを非表示/違反報告)
ふふふ。 - 面白いです!!最高です!!応援してます!! (2018年4月23日 20時) (レス) id: 02b15496d1 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - 六十五話、「ただ浮かんでいる」の後の「胎内」は「体内」ではありませんか?更新早くてすごく嬉しいです!長文失礼しました。 (2018年4月15日 20時) (レス) id: 2fca820d76 (このIDを非表示/違反報告)
冬霞 六花(プロフ) - 第六十八話の、「ギルドには、ボスが必要です」の処が「ギルドには、バスが必要です」に成ってますよ、長文失礼しました。 (2018年4月15日 17時) (レス) id: b8417422b5 (このIDを非表示/違反報告)
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