探偵社の窓から突っ込んだら色々疑われてます

第二十六話 ページ27

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「まぁ私は後にして。敦君はどうするんですか」

「ふふ、知ってる癖に」

「然しどうする太宰？
一応、区の災害指定猛獣だぞ」

「実はもう決めてある」


スピーと涎すら垂らして眠る敦。太宰さんは薄ら笑いを浮かべ、腕を組みながら彼を軽く指差して


「うちの社員にする」


間。

次の瞬間には、国木田さんが夜の闇すら裂く様な驚愕の叫びを上げた。
他は対して驚いた様子はあまりなく、 どちらかと云うと「へぇ」程度だった。それと比較すると国木田さんは矢張り心底太宰さんの思考が読めないらしい


「君もだよ？」

「それは嫌です」

「太宰！？」


微笑まれたから私も笑みで返す。正体を明かしてもそれは絶対やだ。何度も云うが迷惑を掛ける積もりは一切無い。
憧れの人に迷惑を掛けたい！なんて云うのは極少数の人間だろう


「ご安心を。国木田さん
貴方の頭痛の種を増やす積もりは無いので」


一つ頭を下げ、その場から消える
慌てた様な国木田さんの声がどんどん遠くなり、一回転してとある建物の屋上に着地


「却説……全力で逃げよう」


捕まれば即入社コースだと思えば、やる気を出すのは容易。国木田さんは簡単だが約二名が強敵だ
一層の事ヨコハマを離れるべきか、と溜息を吐いた

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