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第二話 ページ3




バサァ!!と布団を力のままに剥ぎ取り、精一杯距離を取った

「(如何して如何して如何して!!?


如何してーーーーー文ストの太宰さんが!?)」


私は混乱していた。それはもう、途轍もなく。

とある私事により吹き飛ばされ、何処かのビルの窓硝子を突き破り、剰え転がって気絶したのは覚えている
遠い何処かで慌てているような、怯えているような声も聞こえて申し訳なさしかなかった


けれど真逆。
突っ込んだのは"探偵社の窓硝子"……?


「ご、ごごご御免なさい!!!」

「…………え?」


土下座。

それはそれは綺麗で華麗な土下座。私も人生最大級に綺麗な土下座が出来たと思った。うん
勿論戸惑っている太宰さん


嗚呼、初めまして。
私は山月(さんげつ)。山月 Aです

先程突っ込んで来た衝撃により、所謂 前世の記憶とやらを思い出した転生者です



「……小娘、おまえは如何して窓硝子に突っ込んで来た」

「えーと……それは、その」

「まぁまぁ、国木田君
怯えていて可哀想だ」

「黙れ太宰!突っ込んで来てご近所の方に迷惑をかけ菓子折を持って行かされる羽目になったのだ!

其れなりに事情を聞き、納得させてもらって当然だ!!」


バァン!と机に『理想』と書いた手帳を叩きつけ、顳顬(こめかみ)に青筋を浮き立たせている国木田さん。ほんっっとうに御免なさい、けど好い声してますね!

半端現実逃避の思考は隅に追いやり、如何にかしてこの場を抜け出そうと思考する
が、あの太宰さんがいる。名探偵が居ないだけマシだがこの人もこの人で厄介

私は、何故吹き飛ばされて来たのかを云えない立場というか事情がある為、終ぞ国木田さんを納得させる事は不可能だろう

さて如何したものか。苦笑したい衝動も額に手を当て悩む動作をしたい衝動も抑え込み、取り敢えずあやふやな笑みを浮かべて置いた

第三話→←第一話 突然の来訪者



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柚羽(プロフ) - 和寂さんの書き方に惚れました!更新、応援してます! (2018年4月9日 22時) (レス) id: cf2592aa4a (このIDを非表示/違反報告)
庵脊(プロフ) - 夢主チャンに惚れました!!更新頑張ってください!勝手ながらも応援させていただきます!!! (2018年4月7日 5時) (レス) id: 4f85448558 (このIDを非表示/違反報告)
博多の塩 - 夢主ちゃんかっこ可愛い!色んな組織に狙われる...なんて美味しい展開←更新遅くても良いので頑張って下さい。 (2018年4月7日 0時) (レス) id: e9e8ce5522 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 主人公ちゃんかっこいいです♪素敵な作品ありがとうございます。 (2018年4月6日 21時) (レス) id: e557b2d593 (このIDを非表示/違反報告)
ほほふー - なんですか、この神作品(白目) (2018年4月6日 16時) (レス) id: b3e457f7f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:和寂 | 作者ホームページ:http://なし  
作成日時:2018年4月5日 5時

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