起きたら好きな奴が隣で寝てた。【坂田銀時】

思い出させる言葉の信憑性 ページ14

「沖田君、質問したいんだけど」


「なんでここにいるんですかィ」

真選組の屯所の縁側にいた沖田君の隣に、堂々と座って足を組む。俺は沖田くんの質問を無視して訊いてみることにした。


「Aって、俺のことなんか言ってなかった？」
「えっ」

沖田君が少し固まった。

しかしすぐに「あー……まぁ、そうですねィ」と思い出すように顎に手を当てて口を開く。



『あんなグータラポンコツ天パ野郎に惚れる要素を見いだせない』

と言っていた、と言う沖田君。


屯所内でくらい愚痴ついでに俺への好意も呟いているかと思いきや、願望は儚くため息に溶ける。どれだけ俺はダメ人間だと思われてやがる、しかし否定もできねぇ。惚れる要素の部分は別だけれども。




「そういや、旦那。
例の薬はどうなりやした？」



例の薬？

沖田君の口から随分職業柄とは真反対の怪しいワードが飛び出す。なんだ、俺ァAと戯れる所かもっと危ねぇ橋でコサックダンスでも踊ってたのか。なんで思い出せねーんだよ！


「知らねーけど…俺、最近、
記憶がふわふわしてんの」


あらま、と一言沖田の口から心配なんて一切していない声がこぼれる。


「旦那なら面白いことになりそうなんで一つ渡したんですけどね…」



俺に、渡した？

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