突然。 ページ5
今度はノックなしに、勢いよくドアを開ける。
兄は肩をピクッと揺らし、ゆっくりと顔をこちらに向ける。
｢お兄ちゃん｣
兄｢えっ、なに、急に…？！｣
｢お兄ちゃん、あかがみんクラフトのメンバーでしょ｣
兄｢えっ｣
兄は驚いた顔をしている。
｢ほら、この水色のパーカー来てるスキンの人。声がお兄ちゃんにそっくりだもん｣
たしか、この人の名前は……
｢そうでしょ？watoさん^^｣
wato｢ぐえっっっ｣
兄はついに倒れてしまった。
まあ、オーバーリアクションなだけだけど。
｢いやぁ、お兄ちゃんが実況者だったとは…｣
リビングでソファーに二人並んで座って話す。
内容は、｢兄がゲーム実況者だった｣ということ。
wato｢なぁ、Aー。｣
｢んー？｣
カフェオレを飲みながらそう答える。
wato｢あのメンバーで一番、誰がお気に入り？｣
ブッとカフェオレを吹き出しそうになり、慌てて口を手で抑える。
口に含んだカフェオレを飲みきり、私はこう答えた。
｢アイクさんとソーラさんかな…｣
あの二人はとても落ち着いていて、すごく大人な雰囲気があった。
ほかの方たちも楽しそうでとても見てて羨ましかった。
｢お兄ちゃんはいいなぁ…あんな楽しそうなメンバーとゲーム出来るんだもん｣
私が頬を少し膨らませながら兄を見つめた。
wato｢ん、せや、Aも一緒に出ればいいんや！！｣
｢は？｣←
今、なんて言ったの？この馬鹿兄貴。
｢そんなのダメに決まってんじゃん…｣
いや、一緒に遊びたいよ？
だけど、私はただのいもうとって訳だし、迷惑かけちゃうと思うし…。
wato｢ともさんに聞いてみるっ｣
｢ちょ、やめなって…あーもう！｣
私が止めようとした時には、もう既に兄はSkypeを開いて誰かに通話をかけていた。
何秒かたつと、兄は画面に向って離している。
wato｢それで妹出してええですか？｣
あ、言っちゃったよ。ダメに決まってんじゃん。。
何分かたち、通話が終了した。
wato｢今日の動画撮るとき、一緒に出るぞ！！｣
｢えええっっ｣
なんて急なっっ
wato｢ほな、教えたげるからパソコン持ってきてや！｣
｢…はいはい｣
私は仕方なく自室へ戻り、パソコンを持ち、また兄の部屋へ戻った。
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作者名：琉空 | 作成日時：2016年5月4日 23時
