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協定項目41 ページ42

寝台に座っている太宰。

立っているAに向けて腕を広げた。


「おいで。」


その言葉と同時にAは太宰の胸に飛び込む。

その勢いで太宰は仰向けの状態になった。

しっかりとAを抱き締め、笑う。

そしてAの脇腹を擽り始めた。


「ふふふっ、ほらほら〜。」

「ふっ、は、はははっ、やめっ、」


身をよじってAは抵抗するが、太宰はやめない。

暫く二人は寝台の上でじゃれ合っていた。


「はぁ……死ぬかと…思った……。」


笑い続けた所為かAの息は切れている。

上気した頬と目尻に浮かんだ涙。

そして微かに乱れた寝巻きに太宰は息を呑んだ。


「もう…良い大人が、こんなことしないでよ。」


Aがそう云うと太宰は何故か難しい表情をしていた。


「治?」


Aが太宰の顔を覗き込む。

太宰は必死に理性と戦っていた。


「あ、ああ…否、何でも無い、よ。」


Aから目を逸らした太宰。


「…さ、もう寝よう。明日も仕事がある。」

「はーい。」


部屋の電気を消し、二人は寝台に横になる。


「おやすみ。」


お互いにそう云い、目を閉じた。

静かな室内に時計の音が響く。

太宰がゆっくり目を開き、隣で寝ているAを見た。

寝るのが早いAは既に寝息をたてている。

躰の向きを変え、太宰はAに腕を伸ばした。

そしてAを抱き寄せ、自身の腕の中に収める。


「ん〜、矢っ張りこれが落ち着くなあ……。」


そう呟くとまた目を閉じた。

だんだんと眠りの世界へと太宰は導かれ、そのまま眠りについた。

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(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時

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