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協定項目39 ページ40

「はい、どーぞ。」


そう云ってAがお茶を太宰の机に置く。


「ふふ、ありがとう。」


にこりと笑う太宰にAも笑みを返した。

その様子を敦達が微笑ましそうに見ている。

最近、太宰夫婦は仲が良い。

元々仲は良かったが、この頃二人の距離は近くなっていた。


「ああ、Aを抱き締めたい。」

「仕事終わらせたらね〜。」


余程抱き締めたいのか太宰は悔しそうに仕事を始める。

国木田は心の底からAに感謝した。


・・・


「終わった〜‼」


グッと腕を伸ばし太宰が叫ぶ。


「お疲れ様。もう皆帰っちゃったけど。」


太宰の隣の机の敦の椅子に座り、くるくる回りながらAが云った。

今まで溜まっていた分の仕事もやっていたので、終わったのは夜。

他の社員は皆帰っていた。


「さあ、A。」


太宰が腕を広げる。

Aは躊躇うことなく太宰に抱きついた。

太宰の頸に腕を回し、太宰と密着する。

太宰はAの背中に腕を回し、優しく抱き締めた。


「A、良い香り。」


こうして堂々とイチャつけるのは社内に他に誰も居ないから。


「治も。」


同じシャンプーや柔軟剤の香り。

満足そうに太宰は微笑んだ。


「私の所為で遅くなってしまったね。今日は何処かに食べに行こうか。何か食べたいものあるかい?」


太宰の問いにAは少し考える。


「うーん……んー…。」


特に食べたいものは無いらしい。

太宰は少し苦笑する。


「適当に外歩いて善い店があったら其処に入ろう。なかったら…コンビニ?」

「うん…そうしよっか。」


そう云ってAが立ち上がり、太宰に手を差し出す。


「…何か逆じゃない?」

「偶には良いじゃん。今日は私がエスコートしたい。」


笑って云ったA。

太宰も笑みをこぼし、Aの手をとった。

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(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時

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