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協定項目13 ページ14

「成る程…お二人はその時から付き合い始めたンですねぇ。」


谷崎が頷きながらそう云った。


「あの首飾り(ネックレス)今でも大事に持ってるよ。」

「大事にしてくれて何よりだ。…却説、そろそろ戻らないと国木田君に怒られるね。」


太宰が立ち上がると他の皆も立ち上がる。


「あっ、そう云えばプロポーズの時の話を聞いてませんわ。」

「また何時か〜、ね。」


ナオミの言葉にAは伸びをしながら返した。


「今度女子会でも開こうかねェ。」

「あ、それ賛成です。」

「良いですわね!」


女子勢はそんな話をしながら出ていく。


「…さりげなく押し付けられたね、ここの払い。」


伝票を手に太宰はそう云った。


「ですね…如何します?」

「私が払おう。谷崎君の財布から。」

「え。」


・・・


給湯室でお茶をいれていたA。

不意に背後から太宰が抱き締める。

気配に気付かなかったAは驚きで飛び上がった。


「びっ、くりしたぁ…何、治。」


Aが振り返ろうとしても、太宰が抱き締めている為、振り返ることが出来ない。

そのまま太宰はAの両手に自分の手を添える。


「手伝ってあげる。」


そうAの耳元に口を寄せ、云った。

Aの全身に鳥肌が立つ。


「やめっ……。」


太宰は時折、Aの耳に息を吹き掛けた。


「ほら、早くしないとお茶が冷めてしまうよ…?」


耳元で呟く度にAの躰が微かに揺れる。

そしてそんな二人の様子を目撃してしまった敦。

顔を真っ赤にして、その場で固まっていた。


「ふふ、可愛い…このまま襲ってしまいたい。」

「んなっ!!」


太宰の言葉に思わず声を上げてしまった敦の方を太宰とAが向く。


「あ、いや…えっと、お邪魔しましたー…。」

「待って、敦君!扶けて!こいつ如何にかして!マジで!!」


真っ赤な顔で叫ぶA。


「何だい、騒がしいねェ。」


そこに与謝野がやって来た。

与謝野は太宰とAの様子を見て、ニヤリと口角を上げる。


「医務室なら空いてるよ。」

「与謝野女医!?嘘でしょ!?」


結局Aは散々な目にあった。

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(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時

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