協定項目11 ページ12
「え、治あの時から?」
驚いた、と云うようにAは問い掛ける。
「うん、Aの涙目が可愛かったから。」
「……趣味悪。」
「嘘だよ。本気で好きになったのはもっと後だけど、まぁ、きっかけはあの時だね。Aは何時だったんだい?」
太宰の問いに少しだけ照れ臭そうにAは語り始めた。
・・・
「巫山戯るな!」
太宰が探偵社に出社すると、社員では無い一般人がAに向かって怒鳴り散らしていた。
Aは深く頭を下げ、謝罪の言葉を口にする。
「申し訳御座いません!!」
「謝って済むと思うな、
そう云うと男は荒く扉を閉め、出ていった。
「っ……はぁ……。」
何かを堪えたような顔をし、ため息をつくA。
「悪いな、星深…俺の所為で。」
「いえ…ああ云う方は気が済むまで云わせておくのが一番楽なので…。」
申し訳無さそうに云った国木田に苦笑しながらAは云う。
何があったのかを大体理解した太宰。
恐らく、国木田が受けた依頼でクレームをつけに来た依頼人をAが代わりに対応したのだろう。
「お茶、いれてきますね。」
泣きそうな顔で、Aは笑った。
そのまま給湯室へと姿を消す。
「…随分と酷い云いようだったね、先刻の人。」
「流石に星深のことを屑呼ばわりした時は殺意が沸いた。然し、彼奴を殴ったとしても悪いのは如何考えても俺だからな…探偵社の看板を汚す訳にもいかんし、結局何も出来なかった。」
悔しそうに国木田は拳を握った。
「私も同じ気持ちだったよ。何も出来なかったのは私も同じだ。」
太宰はそう云って、給湯室へと向かう。
太宰が給湯室に入ると、Aは急須を持ったままボーッとしていた。
「星深さん。」
「あっ、すいませんっ。」
太宰の呼び掛けに意識を戻したようにお茶の準備を始める。
が、茶葉を溢してしまった。
床に茶葉が散らばる。
「あ、ごめんなさっ…直ぐに」
片付けますと云おうとしたA。
然し、その言葉は太宰の行動によって云えなくなった。
太宰はAを抱き締めていた。
「無理しなくて良いよ。」
たったそれだけ云い、Aの背中を規則的にポンポンと叩く。
次第に嗚咽が漏れ始め、Aは太宰の腕に
包まれ涙を流した。
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和(プロフ) - 分かりました！ (2017年4月1日 13時) (
レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - お友達申請してもいいですか？ (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい！！待ってますよ！ (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね！ (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スターチス | 作成日時：2017年1月31日 1時
