8.守るための方法 ページ9
Aside
言えるわけない。
っていうか、あくまで言い間違えだと主張するんだなこの人。
『沖矢さん。
いえませんよ。あなたには。』
――――――――――――――-
私の両親はFBIの諜報部員だった。
FBIだということは小さい頃に一度教えてもらったことがあるが、どんな組織に潜入しているかは当然教えてくれなかった。
最初は家族3人全員揃って暮らしていた。
とても、幸せだった。
私が10歳になった夏、お父さんが消えた。
お母さんからお父さんは外国に行ったと聞かされた。
でも、私は嘘だとわかっていた。
お父さんのパソコンを目を盗んで、お父さんから教わった技術で、ハッキングしてたから。
私はお母さんまでも失いたくないから物分かりのいいフリをした。
そして16歳の誕生日、
お母さんが帰ってこなくなった。
FBIに問い合わせても何も教えてくれなかった。
毎日本部に出向いて片っ端から職員を捕まえても、無駄だった。
当時の私の技術ではFBIをハッキングできなかった。
悔しくて、悲しくて、自分の無力さを痛感した。
それでも、たとえどんなに打ちひしがれても前を向いて戦いたかった。
そして私はアメリカの高校に復学し、いかなる組織とも渡り合える技術を求めて名門大学を目指した。
―――――――――――――-
もう、あんな惨めで悔しい思いはしない。
もう、周りの人を危険に晒したくない。
目的はどうであっても私に手を差し伸べてくれたこの人のことも、危険に巻き込みたくない。
「‥‥さん‥‥‥‥‥Aさん？」
はっとして目線を上げると心配そうに覗き込む沖矢さんと目があった。
『‥ごめんなさい。今はまだ、言えません。』
これが精一杯の答え。
昴「それは、僕を守るため、ですか？」
『‥心でも、読めるんですか？』
昴「まさか。」
目の前の沖矢さんから視線をそらし、目を伏せる。
おそらくここを出ていかなければならないだろう。
沖矢さんは勘がよすぎる。
もし沖矢さんから本気で問い詰められたら、かいくぐれる自信がない。
ギュと、唇を噛みしめる。
昴「そんな顔をするな。嫌がることを無理には聞かない。言いたくなったらいつでも聞きますが。」
ただしと付け加えられたのは、
昴『僕のことを昴さんと呼んでくださるのなら、ね。」
『‥ん？』
視線を戻した先の悪戯っぽい笑みを浮かべる沖矢昴に、心が解された気がした。
『‥‥ここにいても？』
昴「もちろん」
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Iris(プロフ) - 理人さん» そう言っていただけて嬉しいです！まさに私が目指す赤井さんです！ありがとうございます！ (2020年7月30日 0時) (
レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
理人 - 赤井さんかっこいい超えてえろいんだけど!?続き気になりすぎて寝れん〜!! (2020年7月26日 1時) (レス) id: 1b1cdfc4cd (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 沖矢さんも赤井さんも好きなので応援しています！更新頑張ってください！ (2020年6月21日 17時) (レス) id: 696e21e34c (このIDを非表示/違反報告)
猫月(プロフ) - 更新頑張ってください!応援してます! (2020年6月21日 17時) (レス) id: b4da24f398 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 沖矢昴の設定の部分で夢主の名前が「名前」になってますよ (2020年6月17日 23時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリス | 作成日時：2020年6月17日 8時
