6.居候先 ページ7
昴「もし、居候先、とAさんに伝えていたら、来なかったですよね?」
沖矢さんの全てを見透かされているような真っ直ぐな視線から逃れられない。
『‥‥‥それは‥‥そう、ですよ』
この沖矢昴という人間には目だけで人を拘束できるちからがあるのだろうか。
身動きも、息さえも許されない。
そんな気がした。
バン!!
?「ちょっと!こんなところに、こんな時間に呼び出すなんて非常識なんじゃない!?」
沖矢さんがAから視線を外し、大きな音を立てて開いた扉に目をやる。
昴「来てくれたみたいですね」
それと同時に拘束が外れたように一気に酸素を取り込むことができた。
どうやら無意識に本当に息を止めていたらしい。
?「これこれ哀くん。ドアはもう少し静かに開けんか。昴くん。頼まれていた件じゃが、おぉその子かの。」
昴「えぇ、Aさん。こちらは隣に住んでいる阿笠博士と、」
哀「灰原哀よ。で、大怪我して運び込んできた病院に行く訳にいかないワケありの女って、あなたのこと!?」
ずいっとソファに座ったままの私を怪訝な顔で覗き込まれた。
デジャブ。近い。
そんな灰原哀ちゃんに圧倒されしどろもどろになって答える。
『ちょ、ちょっと語弊があるような‥。
怪我は、ちょっとはしてるけど、ただの打撲とかすり傷だと思うし‥!』
哀「‥へぇ〜〜」
と言われながら上から下まで舐め回すように哀ちゃんから視線を向けられる。
正面から右側、そして背後に回った瞬間、
哀「‥‥!なによこれ!!傷だらけじゃない!!これのどこがただの打撲とかすり傷よ!!
服を脱ぎなさい!博士とあなたはここから出て行ってちょうだい!いいっていうまで絶っっっっっ対に入ってこないでよ!!
博士!!私の鞄!!」
博士「お、おぉ、これじゃな」
哀ちゃんは博士から鞄をひったくると男2人を廊下へと締め出した。
哀ちゃんは子供とは思えないほどテキパキと神業のような早さで正確で丁寧な処置を施してくれた。
いつの間にか沖矢さんが用意してくれていた女性モノのブラウスに着替え、哀ちゃんにお礼を言うと
「これが真夏だったら長時間こんな傷放置してたらあなたの皮膚は壊死してたわよ!お だ い じ に!!」
と貶されているのか優しいのかわからない捨て台詞を吐いて博士と帰って行ってしまった。
再び沖矢昴と2人きりの屋敷で
『ありがとうございます。』と言った私に「当然ですよ」と言ってくれた沖矢昴に笑みを返した。
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Iris(プロフ) - 理人さん» そう言っていただけて嬉しいです!まさに私が目指す赤井さんです!ありがとうございます! (2020年7月30日 0時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
理人 - 赤井さんかっこいい超えてえろいんだけど!?続き気になりすぎて寝れん〜!! (2020年7月26日 1時) (レス) id: 1b1cdfc4cd (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 沖矢さんも赤井さんも好きなので応援しています!更新頑張ってください! (2020年6月21日 17時) (レス) id: 696e21e34c (このIDを非表示/違反報告)
猫月(プロフ) - 更新頑張ってください!応援してます! (2020年6月21日 17時) (レス) id: b4da24f398 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 沖矢昴の設定の部分で夢主の名前が「名前」になってますよ (2020年6月17日 23時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリス | 作成日時:2020年6月17日 8時