家が炎上したので沖矢昴さんと住んでみる【赤井秀一】

2.喫茶店 ページ3

足早に大学の門を出る。



さっきの男子生徒は一体何に怯えていたんだろう。
いつもと様子が明らかに違った。

(そもそも私があそこまで執拗に狙われるとしたら理由はなんだ？)

まず考えられるのは悪質なストーカーの場合だけど、、、
いや、ありえない。

彼は今までもへらへらと声をかけてきたことがあるが
先程のように断ればすぐに引き下がった。
ストーカーになれるほどの度胸や根性や執着心はないように見受けられた。


だとしたら、残る理由は"あのこと"が組織にバレていて何らかの手を使って彼を利用しているとしか思えない。



(もし本当にそうなら、早く帰らないと。

大学までバレているのなら、


見張られている可能性が高い)


食事は家にあるものでいいと思い、さらに足を早めた。




パシッ

(しまった！腕を‥！)


「おい！待てよ！

力尽くでやらなきゃ、




わからねぇみたいだなぁ！！」




ガシャーン！！！

けたたましいガラスの割れる音と反転する身体、背中に感じる猛烈な痛みに背負い投げされたことがわかった。

きゃあという悲鳴とざわつきにつつまれ、ここが喫茶店内だとわかる。

私を投げた男は先程の男子生徒。



(考えることに夢中でまだつけられていたことにも気づかなかった。油断した‥)


痛みに耐えながらゆっくりと立ち上がりつつ状況を確認する。


幸い窓側に客はいなかったらしく怪我人はいなそうだ。
奥にいた客もさらに店の奥側の壁まで避難している。


立ち上がると割れたガラスの破片がが頭からぱらぱらと落ちる。




怯えるウェイトレスにあるウェイターが静かに声をかけた。
？「梓さんは静かに裏へ行って警察に連絡を。」

梓「‥は、はい！」



店内のざわめきなどお構いなしに近づいてくる男子生徒をAはしっかりと睨みつける。



？「いけませんよ。か弱い女性に暴力を振るっては。」


そう言ってウェイターが男子生徒とAの間に割り込んだ。


男「はぁ！？誰だよてめぇ！
俺はこいつに用があるんだよ！どけよそこ！」



安「僕の名前は安室透。あなたが今しがたガラスを壊した喫茶店、ポアロのウェイターですよ。

あなたこそさっさと観念した方がいいですよ。

警察、呼びましたから。」


安室と名乗る男はあくまでにこにことそう言った。






ヒロインの背中の頑丈さよ‥笑

3.警察は困ります。→←1.ストーカー？

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