16.違和感 ページ17
『…おはようございます…』
昴「…Aさん!生きてたんですか!
ちなみに…もう夕方ですよ。何度も部屋の外から声をかけたんですが…。あと1分半しても姿が見えなかったら扉を破ろうと思っていたところでしたよ。」
未だ働かない頭の片隅で昴さんの物騒な言葉が聞こえた気がして時計に目をやると16時58分45秒くらいを指していた。
『…げ。すみません。朝まで調べ物をしていて。』
昴「…そうですか。相変わらず熱心なのはいいことですが、ほどほどにしてくださいね。…肉じゃがを作ったのですが…『いただきます。』」
少しずつ目が冴えてきて、猛烈にお腹が空いていることに気づいた。
それとちょっとした違和感。
前にも感じたことがある違和感だが覚めきらない頭ではその違和感が掴めそうにない。
わかりました。とキッチンに立つ昴にボーッとする頭で質問を投げかける。
『…昴さん、前にどこかで会ったことありませんか?』
昴「…大学ではお見かけしていたと思いますけど…」
『…大学でも昴さんを見かけるようになったのはここ数ヶ月ですけど。』
昴「…まぁそもそも学部が違いますから、お会いしてない方が自然ですよ。」
『…それもそうですね。…じゃあ、例えば、
5年くらい前にニューヨークとかで会ったことありませんかね?』
昴ははっと目を見開き顔をあげた。
(まさか…)
しかしダイニングテーブルで食事を待ちながらまた睡魔と戦い始めているAを見て、気のせいかと思い直した。
昴「Aさん。お疲れのようですしこれを召し上がってからゆっくり湯船にでも浸かったらいかがですか?」
『…あぁ、ありがとうございます。でも、今日は行く場所がありますから、いただいたら出かけます。』
いただきますと両手を合わせて食べ始める。
昴も向かいの椅子に座り顎に手をあてそんなAを見つめていた。
昴「これから僕も博士のところに行くつもりですが、そのあとで良ければお送りできますよ。」
『いえいえ。お店が開いてるうちに行きたいので大丈夫ですよ。それに借りてたものを返しに行くだけですからすぐ戻りますし。』
昴「そうですか。くれぐれもお気をつけて。迎えが必要でしたら連絡してください。すぐ行きますから。
それから、明日はこの家の家主の奥さんの有希子さんが来ますよ。」
『…今更ですけど、私本当にここにいていいんでしょうか…』
昴「もちろん」
昴は口角を上げて笑った。
525人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Iris(プロフ) - 理人さん» そう言っていただけて嬉しいです!まさに私が目指す赤井さんです!ありがとうございます! (2020年7月30日 0時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
理人 - 赤井さんかっこいい超えてえろいんだけど!?続き気になりすぎて寝れん〜!! (2020年7月26日 1時) (レス) id: 1b1cdfc4cd (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 沖矢さんも赤井さんも好きなので応援しています!更新頑張ってください! (2020年6月21日 17時) (レス) id: 696e21e34c (このIDを非表示/違反報告)
猫月(プロフ) - 更新頑張ってください!応援してます! (2020年6月21日 17時) (レス) id: b4da24f398 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 沖矢昴の設定の部分で夢主の名前が「名前」になってますよ (2020年6月17日 23時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アリス | 作成日時:2020年6月17日 8時