#283.感情 ページ34
・
ツー……ツー……
無機質な音が、鼓膜を揺らす。
涙を衣装でガサツに脱ぐって、私は立ち上がった。
「……
「おう！行ってこい♪」
真緒にあとを託して、私は楽屋を飛び出す。
講堂の舞台から流れる、『UNDEAD』の曲がやけに耳に残った。
☆
「……北斗!!」
さっきぶりに見た黒髪の王子様の名前を、私は大きく呼んだ。
「A、衣装の場所はどこだ？」
「防音レッスン室の倉庫の中にちゃんと入れてる！だから、ついてきて！」
北斗の腕を取って、私達は駆け出す。
いつもならここで手を振り払う癖に、今日は素直に北斗は私に従ってくれた。
「……すまない」
「謝るならスバル達に謝りな。私は北斗に何かされた、って訳じゃないし」
後ろを振り向いて、北斗の顔を見る。
こんなに近くで見るのが久しぶりすぎて、思わず笑ってしまった。
「久しぶりに見たよ、北斗の綺麗な顔を近くで」
「……俺も久しぶりに見た。Aの顔を」
悪戯っ子が悪戯を成功した時のように、2人でケラケラと笑った。
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和花(プロフ) - わたみずさん» ありがとうございます！更新頑張りますね!! (2018年8月31日 17時) (
レス) id: 1e9cdb3643 (このIDを非表示/違反報告)
わたみず(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！♪(*‘ω‘ ≡ ‘ω‘*)♪ (2018年8月30日 18時) (レス) id: f57990a05b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和花 | 作成日時：2018年8月19日 18時
