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涙で俺のシャツを濡らしていく。でも今はそんなことは気にならない。
「大丈夫。大丈夫だから。俺がお前のこと守ってやるから」
そう言って頭をなでると、まふまふは声を抑える事無く赤子の様に泣き始めた。
「取り敢えず話を聞くから。な?」
と言って部屋へと招き入れた。服も俺のを貸した。
少し落ち着いたのかまふまふは「すみません」と言ってきたが、俺は「いいんだよ」と言って温かい紅茶を差し出した。
まふまふは紅茶を美味しそうに飲んでいる。俺も紅茶のティーカップに手をかけた。
「殺したのは、いっつも僕の事を虐めてくる人で。僕はスルーしてたんですけど、前にそらるさんから貰った腕時計を壊されて・・・僕、カッとなっちゃって」
「うん」
話に相槌を打つ。ゆっくりとゆっくりと話を聞いていく。またまふまふが泣いたら困る。相棒が泣いている所を見て平然としていられるほどのメンタルを俺は持ち合わせていない。
「肩を突き飛ばしたら、近くにあった金属が頭にぶつかって・・・」
「打ち所が悪かったのか?」
言葉が出なくなったまふまふの代わりに思った事を言うと、こくりと頷いた。
「・・・はい」
気まずそうに声を発したまふまふ。俺の心がキュッと締め付けられた。
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作者名:赤菊 藍 | 作成日時:2018年10月28日 20時