【ハイキュー!!】ゆるふわヤンキーガール【赤葦京治】

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「なんなんだよこの女……！」



「こっちは50人だぞ………！？」




倒された男達が、苦しそうに言う。


50人も居たのか、と今更ながらに驚かされる。


苦しそうな男達とは対照的に、Aはひょいひょいと動き回っていた。


………なんか、俺一応映像撮ってるけど、この映像見せたら絶対女の子が一方的に痛めつけているような感じに見られそう。


あ、でも最初から撮ってるからこうなった経緯とかは分かるか。









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「何してんだ？兄ちゃん。」





「ッ………！！！」





背後から、ドスの効いた低い声。


恐怖感が俺の全身を襲う。


後ろから腕を捕まれて、携帯を取られ、隠れていた所から引っ張り出される。






「ボス、コイツこそこそ隠れて動画なんか撮っていやがりましたぜ。」






「……赤葦………！！？」






Aが焦った顔でこちらを見る。


ごめん、A。動画撮るのに夢中になりすぎた。


そう言いたかったけど、恐怖で声が掠れて出てこない。


我ながら情けなくてしょうがなかった。




俺が捕まっている姿を見て、ボスはニタァと口角を上げる。




「……こいつの連れか……オイ、ちょっとこっち持ってこい。」




「やめろ！！」



Aが初めて声を荒らげる。


俺はボスの方へと寄せられて、ボスから包丁を突き付けられた。




「……！！」




「…橿原A、止まれ。動いたらコイツを殺るぞ。」




ピタピタと顔に包丁が当てられる。


その仕草を見てか、Aは今にも飛びかかりそうだった体を悔しそうに戻した。




「ごめん、赤葦………」



そう呟いたAの声は、酷く掠れていた。

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