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赤頭巾の少女と別れた狼は、今度は森の外れに向かう。
そこには一軒の家が建っていて、狼はそこの住人に呼び出されていたのだった。

狼が家のドアをノックすると、中から返事があって狼は家の中に入った。
小さな家の中には大きなベッドがあって、そこに一人のお婆さんが寝ている。
狼を呼び出したのはお婆さんだった。


「約束の時間を少し過ぎてるよ」


お婆さんはその優しげな風貌とは裏腹に、低くドスの利いた声で狼を恫喝した。
狼はそのお婆さんに対して、小さくなりながら頭を下げる。

狼とお婆さんという力関係からすればおかしな光景だったが、それも当然の話だ。
なぜなら、このお婆さんはお婆さんではなく魔女なのだから。
魔女はもともとこの家にいたお婆さんを魔法で消して、お婆さんに化けて成り代わっているのだった。

「俺を呼び出して、一体どうするつもりなんだ」

狼が訊ねると、魔女は低く笑いながら言った。

「あんたにね、ちょっと協力してほしいんだよ。礼はたっぷりするよ。
食べきれないほどの食事でも何でも用意しよう」

「一体、何の話なんだ…」

「ちょっとね、あんたに一人、子供を食べてほしいのさ」

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- 素晴らしい!こんなに良い作品久々に見ました…! (2015年4月27日 21時) (レス) id: dc01c76827 (このIDを非表示/違反報告)
雪丹@ゆきたん(プロフ) - ちょ…マジ泣いた。なんかこういうのって好きですw良かった。これからも頑張ってください。 (2014年10月22日 19時) (レス) id: 3257c510b7 (このIDを非表示/違反報告)
えりんご(プロフ) - 文章をかく能力がとても高いですね。何歳なのか知りませんが不登校だと思えません。占ツクで稀に見るすばらしい作品だと思います(*^^*) これからも頑張ってください♪ (2014年10月21日 23時) (レス) id: 6e46533c57 (このIDを非表示/違反報告)
あまがさ - 凄い文章力だと思います!参考にさせて頂きます。 (2014年10月21日 16時) (レス) id: d9eef5a95a (このIDを非表示/違反報告)
- 狼さんいい人ですね・・・( ノД`)シクシク… (2014年10月20日 17時) (レス) id: a53ed1be91 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2013年4月9日 12時

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