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プロローグ ページ1

「なぁ、お前。ゴーストって知ってるか」

二人の男が背を向けあい会話している。

「知らねぇよ。幽霊かなんかか?」

幽霊なんてばかばかしい、というように男は吐き捨てた。

「音もなく現れて、攻撃がきかねぇやつがいるんだってよ。」

「攻撃を跳ね返す異能力とかじゃねぇの?」

「攻撃がすり抜けるんだってよ。おまけに喋らねぇんだと」

「……………」

「おい?返事しろよ、寂しいだろ」

男が背後を振り替える。
後ろにいたはずの仲間はいなかった。


けれど、その代わり。

「ひっ」

ナイフを持った少年がいた。
まったく喋らず、気配もなく。
目線すら合わない、まるでゴーストのような少年が。




そして。
ごろん、と世界が反転した。










「これはひどい現場だねぇ」

警察の手が入ってなお血溜まりが残る現場を見て、太宰が呟いた。

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作者名:よしきち | 作成日時:2023年7月20日 18時

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