196:うしさせ ページ17
週末は出張で家にいないから金曜日は私はいないよと言うと頭にはてなマークが出たような顔をみんなしていた。
「しゅっちょお?って何?忙しくなるってこと?」
とりあえず仕事なんだろうな、位の感覚なのかさかたんが首を傾げている。
「泊まりで県外に仕事なの。家には遊びに来ていいからね」
「Aちゃんおらんのやったら来てもなぁ〜」
勝手に呑むのも悪いし、とまーしぃがちらりと彼を見た。
「何なん。俺だけじゃ不満か」
「、、、別にそういうわけじゃないです」
「どこに行くの?その出張?ってやつ」
うらたんとさかたんが着いて行こうかとわくわくした顔でこちらを見ているのに何の気なしに場所を答えるとうらたんの顔が一瞬にして曇った。
「どうしたの?」
「俺ら、そこ行けない」
「えー?なんで?うらたさん行こうやー」
肩を掴んで揺さぶられるがままのうらたんは、うーん。と気難しそうな顔をしている。
(いつもならそんな事言わないのに)
ねー、行こうー!と賑やかなままのさかたんの手を掴んで辞めさせると、それ天ちゃんも行くの?と神妙な顔をしている。
「多分。天月さんの課の仕事だから行くと思うよ」
「えー、、、どうすんだろあいつ」
「何かやばいん?」
なんで?と彼とまーしぃもうらたんに注目すると、お前らは争い事の元を忘れたのかと口にすると全員納得したような顔をしていた。
「え、何?」
「簡単に言うと、センラが怪我した大きい争い事の敵の縄張りみたいなもんかな」
その付近の山にはそいつとそいつらの手下の妖がうじゃうじゃいるはずだから俺達が行くとまたややこしくなるとうらたんは眉を顰めた。
確かに出張先はほぼ山に囲まれている。
こっそり彼を連れて行けないか企んでいた私はうらたんの言葉にがっかりしてしまった。
「天月くんどうすんねやろ?今は人間として仕事してるからなんもしません、なんて妖怪には通用せーへんよな」
「聞いてみる?俺番号知ってる」
まーしぃの言葉に彼が携帯を取り出して電話をかけるとすぐに出てくれたようだった。
「あ、急にごめんね。Aちゃんの出張の場所聞いてみんなで天月くんどうすんねやろって話になって、、、」
みんな電話をする彼に視線を向けて黙ったまま様子を伺う。
知らない人ばかりの出張は嫌だなぁと先行きを不安に思ってせめて天月さんがいてくれればいいなと思いながら彼を見つめる。
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あーりん(プロフ) - 折_こたぬきさん» わー!貴重な男性コメントありがとうございます!!しかもキュンキュンして頂けているとは、、、すごく嬉しいです!!次のお話でも宜しくお願い致します! (2019年8月8日 3時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
折_こたぬき - 初コメ失礼します!初投稿から男子1人でずっとキュンキュンさせてもらってます!これからも更新頑張ってください! (2019年8月8日 2時) (レス) id: 5fe8b549a6 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ☆レム☆さん» 大好きと言って頂けて嬉しいです( ;__; )!長くお付き合い頂いてありがとうございます!もちろんこちらもフォロバさせて頂くので宜しくお願い致します! (2019年8月8日 0時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
☆レム☆(プロフ) - またよろしければTwitterのほう、フォローさせていただいてもよろしいでしょうか?長くなってしまい申し訳ありません。これからもずっと応援しております(*^^*) (2019年8月7日 23時) (レス) id: d6601494c3 (このIDを非表示/違反報告)
☆レム☆(プロフ) - はじめまして、コメント失礼いたします。投稿当初からずっと読ませていただいております。読む度に幸せな気持ちになれるこの作品が本当に大好きです(*^^*)無理はせず、あーりん様のペースで更新なさってくださいね!これからも楽しみにしております! (2019年8月7日 23時) (レス) id: d6601494c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年7月14日 15時